バレンタインの時間 ページ46
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｢岡島、ナニソワソワしてんの？｣
｢いっ！？……
い、いやぁぁ〜、別にぃ〜？｣
｢バレンタインチョコね、恥ず｣
｢そ、そんなんじゃないんだからねえぇ〜｣
｢キモォオッ｣
｢ナニヨシツレイね！
どうせ貴方なんか
安いチョコばっかりで済ませたんでしょぉお〜｣
｢なっ、なんですってぇえ！！｣
岡島君がソワソワとする理由が分からない。
いや本当に分からないわけじゃないけど･･･
こんな憂鬱な日なんて
こんな面倒な日なんて、なにが楽しんだか･･･
｢･･････｣
手に持ったこの包箱･･･
こ、これをわた、渡すには･･････
｢ん･･･？｣
なんか、カエデ机のなかチラチラ見て…
｢おやおやおや？｣
｢んっ！！｣
あ、捕まった･･･
｢それを誰に渡そうというのかねぇ〜？｣
｢な、なにいってんの二人とも！！
義理だよお！！義理っ！！
誰に渡すかも決めてないし〜…｣
｢へぇ〜ぇ、俺はてっきりこの男に渡すのかと｣
｢ん？ふぁあぁああっ！！///
許してつかあさい
許してつかあさい…｣
天才的演技で本心をかくし
殺せんせーにすら
悟らせなかった、あの茅野ちゃんが
あのキス以来･･････
自分の気持ちを隠せずまるで縮こまっている
こいつらをくっつければ
二人まとめていじり倒せる
とか、考えてるな、あの目
はぁ……呆れる。
そして…、私もいつ渡せば…
｢Aー｣
｢え、…私も… 汗｣
｢あいつ自己評価低いからねぇー…
自分が異性に好かれるなんて思ってもない。
これにしたって、
茅野に悪いことしたって恐縮しきりだしー
ちゃんと言わなきゃ
多分、永遠につたわらないよ｣
｢いちいち見せてあげなくても 汗｣
｢だって、お芝居の恋だったら
何度もやったし勉強もしたけどっ…
リアルで同級生をスキニナルナンテ経験ないしぃ…
どんなかおしてチョコ渡していいか…｣
｢じゃあー、偵察しようぜー｣
「え？」「…！」
｢隠密訓練の実践さ｣
｢……｣
｢え、え？まジですか？｣
｢うん、マジマジ｣
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作者名：sana | 作成日時：2017年1月7日 11時
