Ｎｏ．114 理由 ページ24
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｢相澤先生･･･｣
｢なんだ珍しいな、秋佳｣
｢その、･･････っ、｣
｢はやくしろ。時間がもったいない｣
｢体育祭･･･、私参加したく･･･
参加してはダメなんです。｣
｢・・・は？お前、HRの話聞いてたのか･･･？｣
｢聞いてましたっ！だからダメなんですっ｣
｢・・・｣
｢私は、あの場にいる資格･･･
本当は･･･ないんです･･･
ヒーローを目指している訳でもないのに
私は、私利私欲のためにここにいます。
だから、こんな不純な動機じゃ｣
｢お前、見た目に反して
飯田みてぇに、頭かてぇし生真面目だな｣
｢････････え？｣
｢私利私欲の為っていうけど
今時ヒーローなんてもんは人気商売
金稼ぎてぇから
ヒーローになりてぇなんて奴も何人もいる
まぁ、うちのクラスはわりとそういうやつより･･･
憧れとか持った奴が多いみたいだがな。｣
｢･･･｣
｢だからこそお前はそうやって考えたんだろ？
くっそ大真面目に｢そ、そこまで言わなくてもっ｣｣
｢数少ないチャンス。
その場の気持ちで簡単に捨てるな。｣
｢そんなことはっ、｣
｢お前の個性なら、いい所に行ける可能性は高い
それにコレはあくまで、体育祭
学校行事なんだから出て当然だろ。｣
｢･･･、｣
｢難しいこと考えずに、全力で取り組め。｣
｢･わか｢もし、余りにも、
不甲斐ない結果だった場合は除籍処分な｣｣
｢はぁ！？除籍っ、はぁあ！？｢うるせぇ｣｣
｢お前はそういえば一応の"理由"は出来るだろ？｣
｢っ！｣
｢･･･体力テスト
除籍されてもいいんなら
あんなに頑張ったりしねぇだろ？｣
｢･･･っ、｣
｢以上、あとはお前次第だな。
さっさと帰って、除籍回避の為に訓練でもしとけ。｣
｢･･･ありがとうございます。相澤先生｣
先生がくれた"理由"･･･
これなら、今、迷ってる私にだって
頑張っていいきっかけになる。
答えはまだ見つけれないけど
コレで、皆と同じ方向に進める。
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作者名：sana | 作成日時：2016年7月15日 21時
