BNCリーダーの初恋 (ページ31)

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本心のち自覚 6 ページ31

「A！！」

びっくりして入口を見ると、気がかりの人が息を切らせながら立っていた。

何故か鼻血を出しながら。

「バ、バスコ！！どうしたの！鼻血っ！？また誰かと喧嘩でもしたの？」

私はバッグからウェットティッシュを出して渡した。

未玖「うわ！やっぱ来たわ！あ！デカ耳はー？なーんだ居ないや」

紅輝「……。」(やっぱり来たか…)

流星は瑞希とそれまで話していたが、バスコの存在に舌打ちした。

「は、鼻血は喧嘩ではないから気にするな。
それより…」

バスコは私の姿をじーっと頭からつま先まで観察した。

「な、なに？」

(やっぱり…これは嫌われちゃったかな)

内心びくびくしつつ次の言葉を待った。

「…凄く綺麗だ。お疲れ様だぞ。」

そう言って頭をぽんとされた。

私は瞬時に泣きそうになったがなんとか堪える。

「む？どうした、何故そんな泣きそうなんだ！？」

オロオロし始めるバスコに、笑ってごまかした。

「ふふっ、泣いてないよ！ゴミ入っただけっ！ありがとうね。」

そう言ってにこっと笑って見せた。

良かった…嫌われてないみたい…安心した…。

そんな本心は悟られない様にした。

「そうなのか、大丈夫か？」

と、両手を頬に当てられ上を向かされた。

顔が近くて恥ずかしくて顔が赤くなっていそうだ。