本心のち自覚 8 ページ33
「じゃあ…お言葉に甘えて。」
「そうか!良かった、無事に送り届けるからな!」
そんなに目を輝かせなくても…と、笑ってしまう。
「ふふっ、じゃあ宜しくね。
鼻血綺麗にしてからにしなさいっ。」
と、持ってるだけになっていたウェットティッシュを使い、鼻に優しく押し当てた。
「す、すまない。」
「ん。止まってそうだね、もう大丈夫。」
とゴミを捨てに行こうとした時、肩からするっと重みが取れた。
バスコが肩にかけてた紅輝の服を取ったからだった。
「四宮!隠してくれて感謝する。これは返すぞ。」
「?」
と私は首を傾げていると、いつぞや借りたバーンナックルの黒いライダースを肩にかけた。
「うむ。これで良い。」
そう言うと私の視界がいつもより高くなった。
何故かお姫様抱っこされていたのだ。
「荷物はこれだな。 よし、行くとするか。」
「え、ちょ、待って、な、なんで、お姫様抱っこ!」
「?Aが他の奴に見えない様にする為だ。
それにこの方が早く着く。」
いやいや寧ろ注目されちゃうでしょ!
と思いつつ、パニックになった私は上手く言葉に出来ず、そのまま運ばれる事となった。
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作者名:まんちかん | 作成日時:2021年2月3日 17時