闇のち光 6 ページ20
「ねーねー、水飲むのー？(にやにや)」
「なっ、の、飲むぞ！大丈夫だ！元々は俺の
「でも私も飲んだよ？(にやっ)」
「っ！ ず…ずるいぞA…」
「ふふっ、ごめんごめん！バスコ可愛いんだもん、からかっちゃった♪
ほら、いこいこ！」
と、こっちに手を差し出したAは、舞い散る桜も合わさって凄く綺麗だった。
「…。」
「ん？どしたの？」
「いや…。やっぱりAにはそうして笑っていて欲しい。」
「バスコ…。ふふ、ありがとう。」
助けてくれて、話をきいてくれて、傍にいてくれて
色んな意味が込められたありがとうだった。
「手。」
「？」
「さっき出してくれただろう。
つっ、繋いで良いかっ！？」
「ふふっ、そんな緊張しなくても(笑) ほら、繋ご？」
バスコが差し出した手をギュッと握り返した。
「さ、行こっ！」
「良いねー、なんかこうゆうの」
繋いだ手をぶらぶら振りながらAは言う。
「仲良し兄妹みたい！」
「…！？」
(兄妹…！？ そ、そうか、俺は兄か…)
「ふんふーん♪」(変わらず手を振りながら)
(…こ、これは友愛！友達でも手は繋いだりするよね！？ ねっ！？
だめだめ！
バスコは私を元気づけようとしてくれてるだけだろうし、意識しない様に意識しなきゃ！！←)
帰宅し、お風呂も済ませ、そろそろ寝るかなぁとベッドにダイブした。
「…過去を昇華させても良いと思えたのは初めてだったなぁ…。
この痛みも乗り越えて今を前向きに生きなきゃね！
ここまで思えるのはバスコのおかげだ…。
ほんと…ヒーローなんだから…。」
今日の彼を思い出し、そのまま眠りについた。
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作者名：まんちかん | 作成日時：2021年2月3日 17時
