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キッチンで片付けをしていると、赤井はAの隣に立つ。
「なに?」
「お前は何人と付き合ったんだ?」
「そうね…零入れたら5人くらいかな」
「多いな」
「そう?でもね、私初めての人は零なのよ」
「……いや、そこまで聞きたくはない」
好きな女の初体験がまさかの降谷と言われ、赤井は顔には出さないが、ますます嫉妬してしまうのだった。
「えーなんでよ、自分から聞いておいて…」
「まあそうなんだが…」
「零の前に付き合った人たちはすぐ手を出そうとしたから嫌だったの。交際期間は1週間だったり半年だったりしたわ」
「なぜ嫌だったんだ?そいつらはお前が愛しいから行動で示したんだろう。お前はそれを拒んだということだ」
「いや…その人たちは違う。私が1番最初に付き合ったのは中学2年の頃、その次は中3、その次は高校生、そして大学、そして今が零よ」
「中学生とは…」
「その中学生の時に迫られた。いくらなんでも早すぎる。そして高校ではただの身体目当てだったって話を聞いて…大学では、すぐやれるかどうかを友達と掛けてた」
「………そうだったのか」
Aの過去を聞いた赤井。彼女の表情は段々と辛いものになっていった。
「ああ、なんで私はこんなクズ男と付き合ったんだろうって…殺したいくらい憎かったわ」
「大学時代付き合ってた奴が1番酷いな」
「そうなの…今でも忘れてないわ」
「………すまない、根掘り葉掘り聞いた」
「いいのよ。私が聞いて欲しかったんだから」
赤井は申し訳ない気持ちになり謝った。Aは許してくれた。
「でも零は一目惚れだけど…他の男とは違って見えたの。付き合っても半年くらいは手を出してこなかった」
「ほぉ…それはすごいな。誠実だと思う」
「でしょ?ますます好感もったもん」
「それで、降谷君が恋人でよかった…と?」
「うん、そうだね。フフフ」
(表情が豊富な奴だ。辛い顔をしたり、照れた顔をしたり……こいつが俺の恋人ならば…心の底から愛するというのに……)
赤井がそんなことを思っているなど知る由もないA。その表情ひとつひとつが愛しいのだ。もし彼女が赤井の恋人になるならば、赤井は全力で彼女を愛すであろう。
「さて、デートの場所も決まったしそろそろ自分の部屋に帰ったら?」
「スコッチを買ったんだが…飲むか?」
「今日はいいわ。もうお風呂入って寝るから」
「そうか…そいつは残念だ」
「それじゃあまたね、おやすみ」
「ああ、おやすみ…」
赤井は本当はまだ居たかったのだが、Aもきつそうだったので無理強いはしなかった。
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touko(プロフ) - Yumiさん» 赤井さんかっこいいですね!私も早くくっつけたいですがまだ先になりそうです(笑) (2020年2月17日 22時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
Yumi(プロフ) - 赤井さんかっこいい!早く付き合ってー!! (2020年2月17日 22時) (レス) id: 21adf2ae7d (このIDを非表示/違反報告)
ひな - はい!はじめましてです!分かります(*´ω`*) 赤井しゃんカッコイイです。一緒ですね♪ (2020年2月5日 1時) (レス) id: 623759395b (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - ひなさん» はじめまして!赤井さんかっこいいですよねっ!私も大好きなキャラです(*´∀`*) (2020年2月4日 21時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 私も赤井しゃん好きなので嬉しいいです! (2020年2月4日 19時) (レス) id: 623759395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kyoko. | 作成日時:2020年2月3日 14時