一緒にいたい【赤井秀一】

15. bath ページ16

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「何言ってるの！？一緒に入るなんて無理無理！裸なんか絶対見せられないっ/ 第一、私には零が………」

めちゃくちゃ慌てるAだが、赤井は平然としている。


「……勘違いするな。一緒に入ろうとも、服を脱げとも言ってない」

「え…」

「フッ…方法はいろいろある。服を着たまま空の浴槽に入り、俺がシャワーでお前の髪を洗えばいい」

「な、なるほど…」

「風呂場の椅子を浴槽の中に置いてそこに座るといいだろう。足に負担をかけないようにな」

浴槽にお湯を溜めず、そこに椅子を置いて座り頭を後ろに倒して赤井に洗ってもらうことにした。


「わかった。それじゃあお願いします」

「だがさすがに身体は洗ってやれない。自分でタオルで身体を拭くなりしろよ？」

「あ、当たり前じゃないのっ/」

「フ…お前ずっと顔が赤いな」

「…っ！/」

「かわいい奴だ」

「う、うるさい！/」

赤井はまた鼻で笑う。彼にからかわれた気がしてちょっと悔しいAだが、赤井が本気でかわいいと思っているのは知る由もない。

腫れが引くまで赤井はAの傍でタバコを吹かしていた。




＊＊＊


「腫れは引いたな。固定してやるから足を貸せ」

「うん」

赤井は優しく触れて、Aの足を包帯でしっかり固定する。


「赤井って手先器用だよね」

「そうでもないさ」

「ううん、器用よ。射撃も正確に撃つし…テーピングも上手いし頭も良くて、かっこいいし…」

「……あんまり褒めると降谷君が妬くぞ」

「会ったことないのに分かんないでしょ？零はそれくらいじゃ妬かないよ」


降谷とは会ったことがないが、赤井だけにしか降谷の写真を見せていない。彼の写真を見せれば惚れない女性はいないと思い、赤井にだけ見せたのだ。

それに赤井は他人に話したりしない人だから信頼できると思った。

「どうだろうな…男は独占欲が強い」

「そうかな？」

「俺も本気で好きになった相手には独占欲が強くなるだろう。心も身体も…自分のものにしたいとな」

「………そんなこと、赤井が言ったらみんなあなたに全てあげちゃうかもよ？」

「そんなことはないさ。実際、俺に落ちないどころか好意に全く気づかない奴もいる」

「……？」

「よし、これでいいだろう」

しっかりとキツくない程度に固定してくれた赤井に、Aはありがとうとお礼を言った。

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