万能声優の日常Ⅲ【木村良平】 (ページ37)

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逆ナン？（良平side）ページ37

Aが帰った後、良平君は準備をしてスタバに携帯を取りに行った。

「あの、すみません」

「はい、いらっしゃいませ」

「携帯を取りに来ました。木村です」

「あ…はい！少々お待ちください」

と言われて待っていると…

「みて、あの人…めっちゃかっこよくない？」

「どの人？」

「レジのとこにいる人よ」

アニメに興味のない人達は彼が声優とは知らない。

(え、俺？)

「本当だーっ、イケメンさんだね！」

「逆ナンしてみる？」

「やめといたほうがいいよ。彼女いそうだもん」

「一か八かよ！あのー…」

「はい？」

良平君に近づく女性たち。二人とも可愛い。

「よかったら一緒にカラオケ行きませんか？」

「あー…すみません、ちょっと用があるので」

良平君は断る。

「あ…そうですか、すみません突然…」

「ほらぁ、だから言ったのに～」

断ると女性２人はその場を去った。

(びっくりした…まさか逆ナンされるとは)

「おまたせしました。こちらですね？」

「そうです。ありがとうございました！」

と笑顔で言うと…

「あっ、いえ！どういたしまして//」

「？カフェモカ下さい」

「か、かしこまりました/」

ものすごくその女性は照れていた。
そして、カフェモカを買ってスタバを出た。

「携帯を取り戻したのはいいけど、
電池切れてるからなぁ…」

しばらく歩いていると…

(なんだ？ジロジロ見られてる気がする。
もしかして声優として名が売れてきたのかな？)

とか思ったが違う。

「うわ～素敵…」

「かっこいい！」

(え…？)

周りからかっこいいと言われていた。

(なんだろう？髪を切ってからすごい視線を感じるな)

すると、

「あー、良平君っ」

「しおりさん」

「髪切ったの？かっこいいー！！
めちゃくちゃタイプなんだけど♡」

第２のマネージャー、遠野しおりとばったり会った。

「そりゃどーも」

「つれないわねぇ～。今からデートでもする？」

「遠慮しときます」

良平君は断った。実は彼はしおりが苦手。
何故かというとグイグイくるからである。

「そんなこと言わずにさ、ね？」

「いや、ほんとに無理なの！じゃあね！」

「あ、ちょっと待って…！
行っちゃった…」

そそくさと良平君は帰った。そして家でしこたま酒を飲む予定であった。