万能声優の日常Ⅲ【木村良平】 (ページ33)

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良平君はショコラを食べた後、コンビニ弁当を温める。

「コンビニ弁当買ってたなら、
先に食べればよかったんじゃない？」

「Aさんのガトーショコラを
先に食べたかったから。本当に美味しかった」

「ありがと！また作るねっ」

「うん。期待してるよ！来年も
よろしくお願いします。あ、そろそろ溜まったかも」

「私が自分で見てくるから、良平くんは
お弁当食べてなよ」

「はーい」

Aは風呂場を見に行くと、お湯は丁度いい量で溜まっていた。

「溜まったから入るね」

「うん、いいよ」

Aはお風呂に入った。

「あ…そういえば着替え忘れてた」

良平君はタンスから着替えとバスタオルを出して脱衣所へ行く。

そーっと開けると既に中に入っていて、シャワー音が聞こえ、肌色のシルエットが見えた。

「…っ、シルエットなのにそれだけでやらしい…
Aさん、着替え置いとくから！」

「はーい、ありがとう」

普通に返事をしたA。

カゴにはAの下着とブラが入ってる。
両方とも白色。

「く…まずい、見るな俺…っ」

良平君は脱衣所を…

「白か……」

ついこれを着けてるAを想像してしまう。

［良平くん大好き。何してもいいよ？］

「く……かわいい。あーもう！ダメだっての…っ
そんな何してもいいなんて…ダメだダメだ！
邪な気持ちを抑えろ俺！」

首を横に振って妄想を消し、脱衣所を出た。

そして、

プシュッ！
ゴク、ゴク、ゴク！

それをかき消す為にお酒をがぶ飲みしていた。

「ふぅ～いいお湯でした」

「あ、温まった？Aさん」

「うんとても。ありがとう！
ちょっと上の服ダボダボだよ、あははっ」

「ごめんね、下のズボンは俺の中学の時の
ジャージだけど」

「いいよ、丁度よかったから」

中学の時に履いてたジャージをまだ持っていたことに驚きだ。

ただいまの時刻は午前１時。

「そろそろ寝ないといけないわね」

「Aさん、俺のベッド使って。
俺は床に布団敷いて寝るからさ」

友達が泊まる時用の布団を出した。

「え？でも…悪いわよそんな」

「女性をここに寝せるわけにはいかないよ。
そこで寝ていいから、ね？」

「良平くん…だけどほんと──」

「いいってば。それとも………」

「？」

良平君はAに顔を近づけて、

「一緒に寝る？」

と至近距離で呟いた。

「そ、それは…/」

「なんて冗談だよ！ほら、ベッド使って使って！」

「わ、わかったわよ。ありがとう」

Aは良平君のベッドで寝ることにした。枕からは彼のいい匂いがした。