【テニプリ】青学の王子様［手塚国光］

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「逢沢の事はよく知らないから断った。
ちゃんと自分が愛した女性じゃないと意味がない。
それが当たり前だと思わないか？可愛いから、
綺麗だからという理由では付き合わない」

「あ、愛した？」

「そうだ。それで相手も同じ気持ちだと分かれば
俺から告白したいと思う」

「それって両思いだと分からなければ
告白はしないってことかな？」

「…まあそうなるな」

「そっか、手塚君はそうなのね。
じゃあ好きなタイプは？どんな人がいい？」

Aは手塚の好きなタイプに興味津々だ
手塚はAに視線を向けて見つめる

「……？」

「………」

「な、なに？そんなに見つめないでよ手塚君、
恥ずかしいよ」

「あ、ああ…すまない」

手塚のタイプはAであるが、
好きかどうかはまだ解らないようだ



「何事も一生懸命頑張る人がいい。真面目で明るく、
優しい人だ」

「私も頑張る人いいなって思うよ」

「……」

「手塚君、頑張ってるもんね。とっても格好いいよ」

「っ！水野…」

なーんてねと言い、Aは角を曲がった所で

「じゃあね、手塚君！送ってくれてありがとうっ
また明日ね！」

「あ、ああ…」

笑ってブンブンと手を振って帰って行った


(もっと水野の事が知りたい…)

手塚はそう心の中で思っていた




＊＊＊

6月…梅雨に入り、雨が続いた
今日は豪雨である

「今日も雨だね手塚君。しかも大雨」

「そうだな。これで3日目か…練習が出来ないな。
自主練習をするしかない」

「そうね。プリントは出来たよ、はい」

「ああすまない。あと、こっちのプリントに判子を
押してくれ。500枚だが出来るか？」

「わかった」

「もう500枚は俺がする」

生徒会の仕事をこなす二人。副会長は先に帰った
ほかの者達も、家の用事とかで帰ってしまい
生徒会室には手塚と二人きり

「………」

淡々と判子を押していく手塚
作業が早い

「わ、手塚君早い…」

「お前は自分のペースでするといい。俺は慣れている」

ピカピカピカッ

「ひ…っ」

「雷か…」

窓が豪雨と強風でガタガタなっている
雨が窓に叩きつけられているような感じだ


Aはとても怖がっていた

「大丈夫か？震えている」

「私雷はダメなの…誰か傍に居ないと」

「そうか…」

ピカッピカピカッ
ゴロゴロゴロゴロ…
ドーン

手塚はAの隣に来ると

「俺がお前の傍にいよう」

「ありがとう…」

すると
バキバキ!!!

ドォォオンッ


「きゃあぁあっ！」

「水野…！」

稲光が凄まじく、青学に落ちた
その衝撃で建物が少し揺れ、停電になってしまった

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