375話だ ページ33
「悪いのは……私だ……」
嗄れた声で目を開け息を切らしながら告げる9代目にツナは名を呼ぶ。9代目、と。
「やっと会えたね…綱吉君…」
その言葉にツナは目を丸くする。その言い方はまるで、ツナに一目会いたかったと告げているようなものだった。
開口一番に9代目が言ったのはすまない、という謝罪の言葉だった。
「こうなったのは全て私の弱さゆえ…私の弱さが……XANXUSを永い眠りから目覚めさせてしまった」
9代目に言葉にリボーンは「眠りとはどーいうことだ？」と尋ねる。
「XANXUSは揺りかごの後ファミリーを抜けボンゴレの厳重な監視下に置かれたはずだぞ」
「揺りかご…？」
聞き覚えのない言葉だ。何があったんだろう。
「8年前起きたボンゴレ史上最大のクーデターの事だ。反乱軍の首謀者が9代目の息子XANXUSであるという恐ろしい事実は機密扱いされ知るのは上層部とこの時、戦ったボンゴレの超精鋭のみたまがな……」
「XANXUSは…8年間止まったままだったのだ…あの時のまま眠り続けたのだよ恐ろしいほどの怒りと執念を増幅させて………」
そこで9代目が咳き込んだ。鮮血が彼の口から零れる。
「大丈夫ですか。しっかりしてください！！」
「綱吉君…」
「無茶しないで下さいっ」
「いつも、君のことはリボーンから聞いていたよ。好きな女の子のことや学校のこと、友達のこと……君はマフィアのボスとしては……あまりにも不釣り合いな心を持った子だ……」
9代目は少し笑うとツナの額に手を伸ばした。
「君が1度だって望んで戦っていないことを知っているよ」
9代目の指がツナの額に触れる手前で止まる。
「いつも眉間に皺を寄せ、祈るように拳を振るう。そんな優しい彼だからこそ、私は君を、ボンゴレ10代目に選んだ……」
呟かれた言葉にツナは目を見開く。XANXUSを選んだんじゃ、と言いたげな表情に対し、XANXUSはピクッと眉を動かした。
指にオレンジ色の炎が灯る。ツナの瞳に透明な膜が張った。だんだん小さくなっていく9代目の炎に気付き、ツナは涙を流す。
「すまない」
再び謝罪の言葉を零した9代目はツナを見つめる。
「だが、君で……よかった」
ふっ。力なく9代目の手が落ちていく。それを両手で掴むツナは待ってと叫んだ。
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ミリア - 凄く気に入った作品で続きが楽しみですもし今後他の作品を作る予定があったらリボーンのツナ♀逆行か雲雀の姉か妹か娘がヒロアカかワールドトリガーかアニメKとコラボかトリップか転生した作品が読んで見たいです説明が下手ならすみませんこれからも頑張ってください (2018年4月2日 21時) (
レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっくりノワール×夜野兎 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時：2018年1月19日 23時
