初恋なんて大嫌い【Stray Kids】

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「……ピリちゃん？」

「あ、お邪魔します……」

「リビングでごめんね、今飲み物入れるから待ってて」



家にあげてあまり待たせないようにすぐ用意して戻ればソファにも座らず立ったままのピリちゃんが目に入って思わず笑ってしまった。

やっぱり彼女の家とか緊張しちゃうんだ、なんてかわいいなと思ったのだ。



「ソファ座っていいよ、ごめんね気が利かなくて」

「そんなことないよ！ありがとう……」

「飲み物オレンジジュースしかなかったんだけど大丈夫？」

「あっ全然……なんでも……」



緊張してるのか何を話しても「うん」とか「そうだね」で会話が終わってしまうし、静かなのもまた良くないかなと思ってとりあえずテレビをつける。

そうしたら分かりやすくちょっとほっとするのをみてかわいらしいなあなんて思いながら顔を見たのだった。



「隣、リノヒョンの家なんだよね」

「うん、まあね。私の部屋とリノの部屋がちょうど向かいなの。昔はよくそこでやり取りしてたなあ」

「いいな……羨ましい。僕は家も反対だし、ヌナの小さい頃のこと全然知らないもん」

「……アルバム、見る？確かお母さんがまとめてくれてたのがここに……あ、あった」



ピリちゃんがあまりにも悲しそうな顔をするから、昔のアルバムくらいならと思って見せれば嬉しそうに見ていくピリちゃんにちょっと恥ずかしくなる。

どのページを見てもかわいいしか言わないからちょっと返事に困ってしまう。



「ヌナ小さい頃から笑い方変わらないんだね」

「そう？」

「うん、ほら。思い切り笑うと目が細くなるのとか！」



そう言って自分のスマホから二人で撮った写真を見せて「見て！」なんて言われて比べて見たら確かにそのままのような……

それでも、こうやって小さい頃と比べられるのは恥ずかしいものである。



「あ、これ……」

「ああ……いつ、だったかな。確か保育園とかそのくらいの時だよ。私がお祭りでヨーヨー取ったんだけど割れちゃってリノに慰められてるの。面白がってお母さんが撮ってたんだよね」



私は目を真っ赤にさせて泣いているのに対してリノが困ったように笑っていて、私の頭を撫でている。保育園のときだから本当に五歳とか六歳とかそのくらいなのにませた少年だなあなんて思ってしまった。

そう考えるとリノとは本当に色々なことをしてきたな、なんて思う。夏祭りも、ハロウィンもクリスマスも、全部一緒だった。

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