輪廻眼の姫君【呪術廻戦Phantom】 (ページ7)

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新天地…2 ページ7

五条『その廃校は生徒数の減少で閉校を余儀なくされた、言ってしまえば……何の曰くもない普通の廃校だ』

虎杖「そんなとこでも呪いの吹き溜まりになるんだなぁ」

曰くのない廃校にも呪いは溜まるのかという疑問を虎杖が五条に問いかける。

五条『実際には何も起きていなくとも、山奥の廃校っていうのは呪いを育むには絶好のロケーションだからね。地元民が何の気なしに流布し始めた廃校にまつわる怪談話が恐怖を育て…彼の地に呪いを集め、呪霊を産み落とす』

A「よくある話じゃないですか。怪談話に事欠かない場所に呪霊が溜まるのは」

五条『今回のケースで面倒なのは、ロケーションが良すぎて頻繁に肝試しに来る若者がいるところかな。低級とはいえ、一般人が遭遇していいモノじゃない。幸い死人は出てないけど、時間の問題だろうね』

最悪なことが起こる前に廃校に魔除けの設置を行う。それが4人がここに来た目的なのだと虎杖はすぐに悟る。

五条『呪物による魔除けなんて悪しき風習、だけどまぁ背に腹は代えられない。派手な戦いにはならないから気張りすぎなくていいけど、気を抜き過ぎて呪物なくしたりしないでよ』

A「それはまぁ分かってますよ。ところで、なんで改めて説明したんですか？」

五条『いやぁ〜、担任なのに同行してあげられない分、少しは先生らしいことしておこうかなと____』

何かを察したのか伏黒はAのスマホに手を伸ばし通話切断をタップする。通話が切れたことで五条の会話を遮り、何事もなかったかのように廃校に向き直る。

伏黒「行くか」
伊地知「近隣に立ち入っていた民間人の退避、完了しました。これより”帳”を下ろします」
虎杖「ナイスタイミング伊地知さん！」

そこへ、一般人を廃校から遠ざける作業を行なっていた伊地知が合流した。

伊地知「闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え」

廃校を含むここら一帯を”帳”で覆い、辺りが夜みたいに暗くなる。

伊地知「では皆さん、お気をつけて」