兆候…2 ページ4
和やかな会話の中に突如として聞こえてきた女性が大声を上げる声。しかもかなりご立腹の様子だった。
『駄目でしょう!!常識ないんですか貴方は!!すみません、終わるまで押さえつけておきます……!!』
先ほどの男性とは全く違う声質の男性が謝罪と女性を押さえるという発言が聞こえた。
『頼むぜ。報告なら後で聞くからよ』
『なっ、おい離せテメェ…!』
夜蛾「……血の気の多い生徒だな」
『ガハハッ!目立ちそうだろ?』
夜蛾「そうだな…どうする?参加は難しいが、現地での観戦くらいなら手配できるが…」
夜蛾の電話の相手もとい、眼帯をつけた男は首を横に振る。
「いや、やめておく。今はちと…”ここ”を離れられなくてな」
夜蛾『事件か』
「まだなんとも言えんが……どうにもキナ臭い。とはいえ、早めに伝えとこうと思ってな。”うち”の手に負える案件じゃなかった場合、力を借りることになるかもしれねぇ」
夜蛾『そうなったら遠慮なく言ってくれ。こちらも手は足りてないが、なんとかする』
いつでも力を貸してくれる。そう返答をもらえて男は嬉しそうに笑った。
「頼りにしてるぜ」
夜蛾「あぁ」
「となりゃまずは交流会だな。トチってお前の首が飛んじまったら頼るに頼れねぇ」
夜蛾『縁起でもないことを…そうならないように気をつけるよ』
「おう。んじゃまぁ、動きがあったら連絡するぜ。またな”親友”」
夜蛾『あぁ』
その言葉を最後に夜蛾は男との連絡を切った。
夜蛾「……さて」
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「……しっかり頼むぜ、正道」
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作者名:勿忘草 | 作成日時:2023年12月4日 23時