輪廻眼の姫君9 【呪術廻戦0】

十章　予感…8 ページ45

夏油「素晴らしい…素晴らしいよ！！私は今、猛烈に感動している！Aや乙骨を助けに馳せ参じたのだろう！？呪術師が呪術師を、自己を犠牲にしてまで慈しみ！敬う！

私の望む世界が、今、目の前にある！！！」


嫌な予感がし刀を持って駆けつけた乙骨の血の気がひく。目の前で起きていることが信じられない……信じたくないと受け入れられなかった。

なぜなら、乙骨の足元には、ボロボロになったAが倒れていたからだ。


乙骨「……A、ちゃん？」
夏油「本当はね、キミにも生きていてほしいんだ…乙骨。でも全ては、呪術界の……Aのためだ」


″なんで…？なんで、あの人はAちゃんをこんなになるまで傷つけたの？

どうして…？分からない…。


あの人はAちゃんが大事だったんじゃないのか？それなのに何故、傷つけたんだ？




分からない…分からない！分からない！！″



夏油が語りかけも今の乙骨には理解が追いつかなかった。


乙骨「真希さん……パンダくん……」


めちゃくちゃのボロボロの姿で倒れる真希、パンダの壊れた体が横たわっていた。


狗巻「ゆ″…ぅだ」
乙骨「狗巻くん…」

狗巻「逃……げろ」


ボロボロの狗巻が乙骨に逃げろと言った瞬間、狗巻は糸が切れた人形のようにそのまま動かなくなった。

そして、ようやく現状の理解が追いついた乙骨は、ある一言が頭や心を支配し、歯を食いしばった。








記録____2017年12月24日。






乙骨「こい！！！里香！！！！！」






特級過呪怨霊 折本里香




二度目の完全顕現。









夏油「キミを殺す」

夏油の冷たく言い放った言葉に、乙骨は敵意を向け、頭や心を支配された時の言葉を言い放った。



乙骨「ぶっ殺してやる…！！」

十章　予感…9→←十章　予感…7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す