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九章 想い…3 ページ35

悲しそうな瞳に乙骨は何も言うこともできず沈黙が走る。そんな時、Aは思い出に浸るような優しい目をする。


A「でも、そんな時、悟さんや傑さんに会ってたくさんのことを教えてくれた。私を人として見てくれた、生きてていいって言ってくれた」



私が今、こうしていられるのは二人のおかげなの。







そこで乙骨はこう思ったのだ。

もしかしたら、夏油も五条や真希と同じくらいAを……と。


乙骨「Aちゃんは、どうして呪術師を続けるの?」
A「ここしか居場所がないのもあったんです…でもそれ以上に、″生きててよかった″って胸を張っていられるようになりたいの」


そんなAに、乙骨ははにかんだように笑い返す。


乙骨「Aちゃんも僕と同じなんだなって思って……僕は、そんなAちゃんの力になりたい」


Aの脳裏に、記憶が浮かぶ。


ただ、呪眼を持って生まれてきただけで、己を否定され続けてきた日々。


____アンタなんか生まなきゃよかった。


人の皮を被った化物め!


____アンタといると皆、不幸になるのよ。



母の言葉、大人達の冷ややかな視線。



乙骨「Aちゃんの帰る場所も生きていられる未来も僕はこれからも守っていきたいな〜……なんて、ははは…」

A「っ……」


Aはスッと立ち上がり教室の扉を開けて出て行こうとし、乙骨は怒らせたか?と冷や汗を流し呼び止めた。


乙骨「Aちゃん?」
A「部屋に戻ります…」
乙骨「うん、またね」


どうやら怒ってないと安堵していると教室の扉が閉まる。



A「……同じこと言わないでよ」


あの人と同じ言葉を言ってくれた…。

懐かしさや嬉しさの中に寂しさが混ざってしまい、瞳から涙が流れそうになる。



















「___闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え」

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thmrt1214(プロフ) - とてもおもしろいです!更新楽しみにしています! (1月25日 23時) (レス) id: 1820409e74 (このIDを非表示/違反報告)
カーミィ - 更新ありがとうございます!!いつも楽しみに待っていますので頑張ってください‼️でも無理はしないで☺️ (12月31日 11時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - 愛が…愛が足りないのか!?勿忘草の推しに対する愛が呪いになりそう(T_T) (12月19日 1時) (レス) id: d96a732bee (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - カーミィさん» カッコいいですよね!(*^▽^*) (12月9日 18時) (レス) id: d96a732bee (このIDを非表示/違反報告)
カーミィ - 東堂カッコいいですね!! (12月9日 17時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:勿忘草 | 作成日時:2023年10月8日 18時

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