輪廻眼の姫君9 【呪術廻戦0】

八章　再会…8 ページ28

そう、無理なんだ。

この世界を変えない限り、Aも誰も一人として救えない。救われない。

だがそれは、”五条悟一人”では決して叶えられない。




だから、五条は教師の道を選んだのだ。強く聡い仲間を育てるために。






五条(って、そんなこともあったよな……)


夕陽に照らされた教室。その中の一つの机に座りながらふと、過去のことを思い返していた。


五条「そんなところに居ないでコッチにおいで、A」


背後に気配を感じていたが振り向く必要がなく声をかけるとガラッと扉が開き、Aが中へと入ってくる。

手招きをされAは五条の座る机へと歩いてくる。


A「悟さん…」
五条「ん？」
A「こんなところにいて大丈夫ですか？」
五条「あー…もしかして、伊地知辺りが探してた？」


伊地知が五条を探す姿が目に浮かぶと本人は笑っていたが、その笑顔はどこか寂しそうで無理に笑顔を作っているしかAには見えなかった。

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