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七章 最悪の呪詛師…3 ページ15

〜数日後〜

窓から見える、校庭の花壇。そこにいるAを見つめる乙骨に、狗巻とパンダが声をかける。


パンダ「Aはな、小さい頃から高専に身を置いててみたいなんだ。常に監視された生活で昔はそれなりに苦労したみたいだ。傷つける(呪う)つもりのない相手を傷つけちゃったり(呪っちゃったり)な。境遇としては、憂太とほとんど同じだ」

乙骨「!」
パンダ「だから、入学当初からオマエを気にかけてたみたいでな」


花壇に植えられた花に水をやる。

最初こそは、嫌われているから距離を取られたり、壁があったのだと思っていたが今では、それは間違いだったのだと改めて感じていた。

寧ろ、花や人を慈しむ優しさを持っていると乙骨にはハッキリと分かっていた。


パンダ「誤解されやすいけど、本当はこんな世界に不釣り合いなくらい優しくて、善い奴なんだ。これからも仲良くしてやってくれ」
狗巻「しゃけ」

乙骨「うん、僕こそ…」

が、いきなり頭を叩かれて、言い切れなかった。模擬槍を持った真希がいつの間にか傍に立っていた。


真希「オラ、朝練いくぞ!」
乙骨「あ、そっか」


乙骨と真希のやりとりを見た狗巻とパンダはニヤけた顔を浮かべており、その視線にムカついた真希が睨んだ。


真希「棘、パンダ!何笑ってんだ!殺すぞ!」
パンダ「エー、べっつにぃ〜?」
狗巻「こんぶ〜」


ケンカが始まりそうだったが、その前に乙骨は真希に聞きたいことがあったのを思い出した。


乙骨「真希さん、ちょっと」
真希「あ?」
乙骨「刀に呪いをこめるの、Aちゃんのようにスムーズにやりたいんだけど、何かコツとか…」
真希「知らねぇ」


乙骨の言葉は真希の発言によって遮られた。


真希「呪力のことは、私に聞くな。それこそAにでも聞け」
乙骨「……?」


その場から立ち去るように歩いて行った真希の背中を見て狗巻とパンダは肩をすくめる。


パンダ「……」
狗巻「…高菜」

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thmrt1214(プロフ) - とてもおもしろいです!更新楽しみにしています! (1月25日 23時) (レス) id: 1820409e74 (このIDを非表示/違反報告)
カーミィ - 更新ありがとうございます!!いつも楽しみに待っていますので頑張ってください‼️でも無理はしないで☺️ (12月31日 11時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - 愛が…愛が足りないのか!?勿忘草の推しに対する愛が呪いになりそう(T_T) (12月19日 1時) (レス) id: d96a732bee (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草(プロフ) - カーミィさん» カッコいいですよね!(*^▽^*) (12月9日 18時) (レス) id: d96a732bee (このIDを非表示/違反報告)
カーミィ - 東堂カッコいいですね!! (12月9日 17時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:勿忘草 | 作成日時:2023年10月8日 18時

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