【黒鉄の魚影】姫金魚草2

九章　正体…13 ページ38

いきなりコナンの首元を掴み、振り上げたと思いきや投げ飛ばした。ドアにぶつかった子の体が床に落ちる。ピンガは床に倒れたコナンに近づき、バンッ！とドアに手をついた。


ピンガ「ジンの野郎と似てるってだけでも虫唾が走るっつうのによォ！あのクソ野郎より下のもどきだと！？」

ピンガは床に転がるコナンを蹴る。コナンも体を起こして逃げようとしたが何度も何度も蹴りを入れられ…やがて、冷静さを取り戻したピンガは、コナンの首元を掴んで引き上げた。


ピンガ「工藤新一！もちろんお前は連れていく。いい土産になるぜ。体が縮んだカラクリをラムの前で吐かせてやる！」


宙に吊り上げられたコナンは、苦痛に顔を歪め、切れた口の端を舐めた。ピンガはコナンを持ち上げたままドアを開けると、ドライデッキの手前にある部屋に入った。ドアを開けたまま、ドアの横にあるボタンを押す。

すると、通路の奥から佐藤と白鳥が走ってきた。コナンは咄嗟にピンガのジャケットの内ポケットに手を伸ばした。


ピンガ「くっ！この野郎！」


スマホを取ろうとするコナンに気づいたピンガは、コナンの体を引き離した。内ポケットから取られたスマホを取り返し、コナンに膝蹴りを食らわす。


コナン「ぐっ…！」


仮を入れられたコナンは通路へ吹っ飛んだ。その背後でドアが閉まってしまった。

九章　正体…14→←九章　正体…12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す