【黒鉄の魚影】姫金魚草2

八章　脱出…6 ページ18

コナン達を乗せたクルーザーは、海上を走っていた。二階の操縦席で、蘭と丑尾が話し込んでいるうちにコナンは博士が持ってきたドライスーツに着替える。

博士「今のうちじゃ」
コナン「ああ」

ドライスーツに着替えたコナンは、かけていたメガネを博士に渡し、水中ゴーグルをつける。

博士「Aくんを頼んだぞ、新一」
コナン「ああ、行ってくる」


小型エアタンクを口に加え、カメ型の水中スクーターを背負い、サメ型の水中スクーターを持って海へ飛び込んだ。





・
・
・
・





ジンを乗せたヘリコプターが、セイルを海面に突き出した潜水艦の上空に到着した。ワイヤーロープの先端の輪に足をかけたジンが、帽子を手で押さえながら降りてくる。

セイルの上に降り立つジンは、足元のハッチをくぐり、長い鉄格子を下りる。


ヘリコプターが上昇して離れていくと、潜水艦はゆっくりと前進しながら白い水煙を上げて水中に潜っていった。


鉄格子を下りた先には、ジンの到着を待っていたウォッカとキールが出迎える。


ウォッカ「お待ちしてやした」
ジン「さぁ、お前がアドニスだと言うガキの面を拝ませてもらおうか」

ウォッカは（人1）達がいる部屋に案内しドアを開けると、両側のベッドのカーテンが閉じられていた。さらに（人1）達を縛ったロープが床に落ちている。

ウォッカ「何ッ！？」

ウォッカとキールがカーテンを開け、中を確認するがもぬけの殻だった。


ジン「おい、ウォッカ」
ウォッカ「！！」
ジン「どういうことだ」
ウォッカ「これはっ…その…」

ジンに詰め寄られた時、乗組員が通路を走ってきた。

「発射管室で誰かがダイバー排出の操作をしています！」

八章　脱出…7→←八章　脱出…5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す