輪廻眼の姫君 【呪術廻戦】

呪胎戴天…3 ページ34

先へ進むA達……更に奥には1人…いや、3人の死体が転がっており虎杖は駆け寄る。


釘崎「惨い…」
伏黒「3人…でいいんだよな」


1人の在院者の名札を見ると「岡崎正」と書かれており虎杖は目を開く。

虎杖「この遺体、持って帰る」
釘崎「え？」
虎杖「あの人の子供だ」
釘崎「でも…」
虎杖「顔はそんなにやられてない。遺体もなしで「死にました」じゃ、母親としたら納得できねぇだろ」

Aが歩み寄り虎杖の肩をグッと掴む。

A「あと2人の生死を確認しなきゃいけない。その遺体は置いていく」
虎杖「冗談言うな！振り返れば来た道がなくなってんだぞ！？後で戻る余裕はねぇだろ！」

A「「後にしろ」じゃない！「置いていく」って言ってるの！！」


いつも優しく大声を上げたことのないAが大声を上げる。初めて見たその姿に虎杖と伏黒は目を開く。


A「ただでさえ助ける気のない人間を死体になってまで救う気は、私にはない！」

すると、虎杖がAの肩をガッと掴む…それを見た伏黒は咄嗟に腕を掴む。

虎杖「助ける気がない人間だと？どういう意味だ」

A「忘れたの？ここは少年院よ。呪術師には現場のあらゆる情報が事前に開示される。岡崎正。その人は無免許運転で下校中の女児を撥ねた……2度目の無免許運転でね。


虎杖君…貴方は大勢の人間を助け、正しい死に導くことに拘ってる…。


でも、自分が助けた人間が将来人を殺したらどうする」



虎杖「っ……じゃあ、なんで俺は助けたんだよ！！」
A「…」

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