ゲゲゲの鬼太郎 九狐の妖姫Last Part

《最終回》見えてる世界が全てじゃない…11 ページ43

練華「もし中立に立つ事がお辛いならこの地にいれば良い」
まな「そんな！」
練華「でも、貴方の帰りを待っている人がいるのは事実です。それは貴方自身が分かっているのではないですか？」

「だからそれは勝手に期待してるだけだろ！！」

鬼太郎は苦痛の声を上げまなはビクッと反応し、練華は無反応だった

「Aも僕に勝手な期待を持って僕が此処に来て、要らないと思った…だから」
練華「都合の良いと？」
「っ！」
練華「それは本気でお思いですか？ならはっきり言っておきます。Aは貴方に最初から期待などしていませんよ。それは、私やゆ…閻魔様も」

まな「それって如何いう…」

練華「Aは元々自分の目的の為に行動していただけ。それは復讐であり善良な思いでもあった。中立という立場の重さや覚悟をしっかり知った上で…なのに貴方は如何ですか？貴方は好かれたい…その思いでずっと行動していたのですか？」

練華の言葉で鬼太郎は口を噤み、俯く

練華「期待など期待された者が辛いだけです。他者の理想を押し付けられて貴方は自分の在り方のきっかけを見失った…」

「僕は…」

練華「両種族から好かれたい…嫌われたから挫折する。それが貴方の本当の望みですか？」

練華の手の上にはエネルギー珠があり輝かしく発光させ、鬼太郎の過去…水木に助けられた事、Aとの過去、まな達との絆…それ全てを見て鬼太郎はフッと笑う

鬼太郎「僕が本当に求めたもの…そのきっかけを…まな、行こう」
まな「っ！うん！あの…練華さんも！」
練華「残念ですが私は此処に残らねばなりません」
まな「え？」

練華「折角の「パス」を解き放たなければ…それにAは私を恨んでいるでしょうし」

鬼太郎「恨んでいません」
練華「え？」
鬼太郎「Aは貴女を心の底から愛していた。貴女の話をする時、とても優しい顔をしていた」

練華はその言葉を聞けただけで心が救われる感じになり笑顔になる

練華「さぁ、早くお行きなさい」

鬼太郎とまなは頷きあらざるの地を後にした


練華「最後にその言葉を聞けた…ありがとう鬼太郎さん。

Aを頼みました…。




でも最後くらい… 劉魏黎様にお会いしたかったな」

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