～ツルネ～出来損ないのシンデレラ4【滝川雅貴，藤原愁】 (ページ37)

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六本の矢…1 ページ37

A「雅貴さんが…事…っ」

Aの顔色が悪くなり動揺しているのか口を手でそっと触れる

湊「怪我は？無事なんですか？」
中崎「スマン…俺にも詳しくは分からねーんだ。っていうか知らせてくれた蓮もまだ病院には着いて無かったみてーでえらい慌てっぷりだったな」

携帯を握り締めるAの手が震えており湊と静弥は心配そうに見つめていた

中崎「これから県大会に出場するお前さん達に伝えるかは…正直迷った。だが、雅貴の奴、出る前にウチの店にこんな物注文していてな」

中崎は緑色のハチマキを出した

遼平「ハチマキ？」
七緒「俺達に？」
中崎「意気地の無い自分の背中を押してくれた礼だと…」
海斗「マサさんが…」

俯いたままだったAは顔を上げハチマキを見つめ、中崎の話を聞くととても悲しそうな顔をしてまた俯いた

中崎「俺にはコレを渡さない選択肢も、事故の事を知らせずにこいつを渡す選択肢も無かった…だから、正直に言わせて貰った。すまん」
静弥「いえ…ありがとうございます。知らずにいた方が多分、後々のショックが大きかったと思うので」
中崎「そう言ってもらえると助かる」

湊は中崎からハチマキを手渡しされみんなを見る

湊「みんな…」
海斗「っ…何やってんだよ！マサさん」