空筈の痛み…1 ページ23
夜、雅貴は道場で弓を引いており…頭の中には祖父と、そして祖父と同じ質問をしてしまった静弥の事でいっぱいだった
ーーー
静弥「滝川さん…貴方が嫌いです」
「お前は本当に弓道が好きでやっているのか？」
森岡「執着と死後尊敬は良く似ておるモンじゃ」
雅貴「俺がコーチを引き受けたのは復讐ですから」
ーーー
そんな事を考えながら矢を引き絞り射るが的から外し、袴の上半身を脱ぎ汗を拭いていた。するとフウの目線に気づく
雅貴「…分かってるよ。執着してるのは俺の方…か。はぁ…ま、彼奴らに偉そうな事言う前に俺自身が何とかしなくちゃな…な？フウ」
フウ「ホー」
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学食でA達はお昼を食べていた
遼平「え？それマジ？」
静弥「うん。集計したんだけど6人立ちでの的中率は全員かなり上がってるよ」
湊「どの位？」
静弥が秘密と言い何でだと海斗が尋ねると、雅貴に厳命され、特にすぐ引っ張られる海斗に…と付け足しされ悔しい顔をする海斗
遼平「…っていうか静弥？」
静弥「ん？」
遼平「ソレ何？」
遼平がうどんの中に大量の赤い何かを入れている入れ物を指指した
静弥「マイ七味」
遼平「マイ？」
静弥「好み合わせてブレンドしてくれる店があるんだよ。因みに調合比率も秘密。小学生の時、塾の友達の前で同じ事してドン引かれてからはウチ以外では謹んでたんだ。でもまぁ、このメンバーなら良いかなって」
何の躊躇いもせずうどんを啜りドン引きする海斗、七緒、遼平。
見慣れているAと湊はドン引きせず前より明るくなった静弥を見て笑みを浮かべていた
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作者名：勿忘草
| 作成日時：2019年5月3日 16時
