酒に酔っても酔われるな 2

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それから話が進むのは意外と早かった。

たまたま実家に帰るタイミングがあったからその時にオッパも一緒に行って、結婚がどうとか同棲がどうとか色々話したけど、やっぱり両親は心配なようで私の内定が決まれば同棲してもいいと言われ、卒業後であれば問題ないなんて話だった。

そうとう両親がオッパのことを気に入っているらしく、母はこっそりと「ミノくんなら安心だね」なんて言ってきたくらいだった。相変わらず、父はどこか複雑な顔をしていたけれど。



「これかわいい」

「こっちじゃなくていいの？」

「うん、この色の方が好き」

「じゃあそれにしな〜」



私の就職先も無事に決まったものの、あれこれバタバタして結局家を決めたのも年を越してからで、せめて春になる前にと色々と家具を決めたりしていて。

大抵は二人が使っていたもので大丈夫だけど、やっぱりベッドだとかテーブルだとか、二人用にしなければならないものを買い揃えていた。



「あ、ヌナ〜と、ヒョンも、こんばんは」

「はいはい、久しぶりだね」



ジョンインのあくまでもついでだと言うような言い方にちょっと苦笑い。

今日はジョンインが一緒にご飯を食べたいと言っていて、時間が合わずどうしてもオッパも一緒になると言ったら「本当はヌナと二人が良かったけど今回は仕方ないからいいよ」と、言ってくれたから＿これにも苦笑いをした記憶がある＿三人で来ていて。



「ヌナ、今日は何食べるの？」

「まだ決めてないけど……どうしようか」

「ジョンイニが食べたいのでいいんじゃない」



ジョンインが弟だと分かってからは、オッパなりにジョンインのことをかわいがってくれていて、つい最近も出張に行ったときにその土地のお菓子をジョンインにと買ってきてくれたし。

それに、私の知らないところでご飯を食べに行っているらしく、そんなまさか、とジョンインに聞いてみたら「行ったら奢ってくれるから」とまあ現金な話だけど、あれだけツンツンしてたから正直になるのが恥ずかしいんだろうなとは思う。

一度、二人きりになると何の話をしているのか気になって、それとなくそれぞれに「どんな話してるの？」と言ったら「男だけの会話ってあるでしょ」なんてそれぞれ似たような回答が返ってきたのだった。

ちょっと前に「あのヒョンなんとかして！」と、ジョンイニから連絡が来て話を聞いてみれば、ちょっとわがままを言ってみたらオッパが何でも聞いてくれるらしく、私ならまだしもどうしてこんなに僕に構ってくるんだ！なんて、かわいらしい悩みだった。オッパもジョンインもかわいい。

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