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「卒業おめでとうございます」
スマホをいじっていたところに声をかければ驚いたような顔をしてから、すぐ笑顔になって「ありがとう」と一言。
スンミニも私に釣られるように「おめでとうございます」なんて言ったのだった。
「お前も、色々ありがとな」
「まあ、これくらいは。Aの友達だからね」
「はいはい、分かった分かった」
ここまで一緒に来たスンミニが「僕は用も済んだんで」なんて言って、私たちに気を利かせてか早々にここを離れて行ってしまった。
「……似合いますね、それ」
「あー、これ？いつもに増してジロジロ見られる」
「自覚あったんだ……」
「ん？」
「あ、いや……頭、良さそうに見えるね」
「はぁ、かわいいAは俺がバカだと思ってたの？」
「わ、ちょっ、と……！」
私が生意気を言ったがために、頬をつまんでぐにぐにと動かしてくるオッパの腕をぽんぽんと叩くも、それはそれは楽しそうに笑ってなかなか離してくれない。
不服そうな私を見てははは、なんて高笑いをしたオッパに一回だけ殴っておいた。効かなかったけど。
「卒業しちゃうんだ……」
「なんで、寂しい？」
「うん……」
「あんまりキャンパス内で一緒にいなかったけど？」
「そうじゃなくて……もっと、忙しくなるでしょ……？会える時間、少なくなっちゃう……」
今まではどちらも忙しいとはいえ、バイトや講義の合間に会えていたけど、社会人ということは休みが決まった日にあって、その休みが私と合わなければすれ違いになってしまうわけで。
どうしても、今より会う時間も減るし、今と変わってしまうのが、仕方のないことだとは分かっていても寂しく思ってしまう。
「……俺が、落ち着いたらさ」
「うん……？」
「同棲、しようか、俺たち。どっちも一人暮らし、だし……」
どこか照れくさそうに「その方が寂しくないでしょ」と言ってきていて。
オッパに言われたことを、ようやく理解した途端顔に熱が集まって赤くなっていくのが自分でもわかった。
「その顔はいいってこと？それとも、いや？」
「い、いやじゃない……！したい、です……」
「うん。それまで、我慢ね」
大きな手が私の頭を撫でて、そのまま頬に添えられて少しずつ距離が近くなっていくのを待って、と止めの声をかける。
ちょっとムッとして「なに」と言ってくるのが少しかわいらしい。
「そと、だから……ダメ」
「じゃあ早く帰ろ。家来るでしょ？」
「オッパのご飯食べたい」
「俺、一応卒業生なんだけど」
「寒いしキムチチゲがいい」
「はいはい」
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にな - おもしろすぎますっ！！！まだIIを読んでないので、めちゃくちゃ楽しみです笑 (9月18日 9時) (
レス) id: b40d645773 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 二酸化酸素さん» 正しいのは「酒は飲んでも呑まれるな」で合ってますが、それをもじってこのタイトルにしました。あとがきで説明しようと思っていたので記載していませんでした。わざわざコメントさせてしまってすみません🙏 (2023年4月9日 12時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
二酸化酸素(プロフ) - 酒は飲んでも呑まれるなじゃないんですか？酔われるなって日本語変じゃない？ (2023年4月8日 23時) (レス) id: f1b4473fe3 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆるさん» ありがとうございます！頑張ります🫶🏻 (2023年3月2日 23時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - すごく面白かったです💞続き楽しみにしてます！！ (2023年3月1日 16時) (レス) id: 1458c0c6cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ
| 作成日時：2022年11月25日 17時
