払い2 ページ37
りさ side
耳を塞いで、顔を伏せる。
違う！もう聞きたくない！やめて！
A「何が違うの？貴方が手首を切りつけて誰か心配してくれた？」
りささん「いやぁ！！！」
A「ふふふ、やっと、現れたわね…。」
先ほどからドクドクと脈打っていた左腕が静かになっていることに気づき顔をあげる。
そこには、どこまでも深い闇のような醜い塊が蠢いている。恐ろしさにもはや声は出ず、ポロポロと涙が流れる。
A「あらあら、泣かないの。」
いつどこから来たのか、目の前にはあの人がいた。白く細い指で私の顎をすくい、私の目を見つめる。
A「よく見なさい。あれが貴方の左腕の原因よ。」
あの人が素早く振り返り、お札のような物を大量に投げると、あの得体の知れない塊はたちまち動かなくなってしまった。
A「お前は友達が欲しいと悩むりささんの弱った心の隙に入り込み、自分を傷つければ自分自身を見てくれるという彼女の間違いを利用して体を蝕んだ。」
あの人は煙管を吸う。こんな時に悠長なものだと思った。
A「さぁ、お前の居場所はここじゃない。帰りなさい。」
もう1度煙管を吸うと、ふぅーと煙を黒い塊にかける。紫の煙が上がり、あの人と塊を包み込んだ。
煙が晴れた時、そこには誰もいなかった。
夢かと思った。
無意識に右腕を触る、あの人からもらったブレスレットがそこにはある。
あの人のあの怪しく美しい顔が脳裏に焼き付いていた。
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アヤノ(プロフ) - ぴっぴさん» ありがとうございます！！頑張ってください！ (2020年8月21日 15時) (
レス) id: bda2bc6210 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ(プロフ) - アヤノさん» 楽しんでいただいてありがとうございます！長くなりそうなので、しっかりまとめて更新しますね。もう少しお待ち下さい！ (2020年8月20日 18時) (レス) id: 85fef5c911 (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - とても素敵な作品ありがとうございます！！とても面白いです 質問なのですが誰が何の妖なのか教えて欲しいです (2020年8月20日 17時) (レス) id: bda2bc6210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴっぴ | 作成日時：2020年8月17日 2時
