元依頼者3 ページ17
DK side
2年前
僕は、昔から妖が見えてしまう体質だった。
小さい頃は、それが普通で誰もがあの恐ろしい奴らの姿を見ながら、何事もないように過ごしているんだと思っていた。だが、怖いものは怖いもので幾度となく周りの大人たちに助けを求めた。僕は気味の悪い子供として腫れ物のように扱われた。
早くに父と母を亡くした僕を、誰も引き取ろうとはしなかった。親戚をたらい回しにされながら、僕は奴らが見えないふりをするのが上手くなった。
なるべく、自分を殺し隠れるように生きるようになった。
あの日、僕がこの店にたどり着いたのは運命だと思うんだ。
あの日は油断した。普段からやばい妖とは目を合わせないと心掛けていたが、曲がり角で鉢合わせた黒い塊に思わず反応してしまった。
人の隙を見つけた妖は途端にその隙に入り込もうとする。
やばい。そう思った途端、黒い塊から大きな目玉が覗きこちらに向かってきた。
走る、走る、走る。
もっと早く走らなければ追い付かれてしまう。
自慢の太ももは見掛け倒しだったのか？と自分を鼓舞するも後ろに迫る黒い塊がちらりと見え、確実に差を詰められているのがわかった。
奴らに取り憑かれたらどうなるか知っている。
奴らが見えない人間は、それをその人の悪い性格や癖、場所なら立地の悪さなんかのせいにするけれど、確実に取り憑いたものをおかしくしてしまう。
僕は全力だった。
やばい捕まると咄嗟に逃げ込んだのはこの屋敷だった。
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アヤノ(プロフ) - ぴっぴさん» ありがとうございます！！頑張ってください！ (2020年8月21日 15時) (
レス) id: bda2bc6210 (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ(プロフ) - アヤノさん» 楽しんでいただいてありがとうございます！長くなりそうなので、しっかりまとめて更新しますね。もう少しお待ち下さい！ (2020年8月20日 18時) (レス) id: 85fef5c911 (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - とても素敵な作品ありがとうございます！！とても面白いです 質問なのですが誰が何の妖なのか教えて欲しいです (2020年8月20日 17時) (レス) id: bda2bc6210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴっぴ | 作成日時：2020年8月17日 2時
