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小さな手

小さな手



まだ幼い・・・ ”赤子の手”



その暖かさに柔らかさに 自然と口元に笑みがこぼれた

すやすやと眠っている杏寿郎の顔に”赤ちゃんのあなたに会うのは初めてですね”と
心の中で声をかける

眠りながらも彼は笑ったように見えた

「起きたのですか」という綺麗な声に瑠火さんが私を見ていることに気づく

瑠火さん、杏寿郎、私といった感じで私はいつの間にか彼女の布団の中で
一緒に眠っていたらしい


「! す、すいません、私」

慌てる私に彼女の手が私の髪をなでる

「まだ疲れているでしょう? お休みなさい・・・

 杏寿郎のことはごめんなさいね。どうしてか あなたの手を放さなくて・・・」


「気に入られたのね」と優しく微笑んでくれる瑠火さん

そして私は杏寿郎を再び見た


  小さいけど暖かい・・・ かわらない手


  いつもこの手は私を守ってくれた


  (だけど傷つけられたこともあった)

  (くるおしいほどに 求められたことも・・・)





  ”だけど彼は今、 赤ちゃんだ”





私はじっと杏寿郎を見つめる


彼はいつも私を追いかけて・・・ 傷ついた





  (もう・・・)









  (終ワリニシテモ イイノデハ・・・?)









「・・・」



ぎゅっと優しく彼の手を包む

彼は赤ちゃん・・・ まだ私のことはわからないはずだ

彼は毎回転生しては初めは私の事は思い出せていなかったという



 ナラバ コノママ・・・



  私を姉として ”恋愛感情”などもたぬままに 育てられたならば

  きっと今回は”私”ではない



  ”素敵な女性が貴方の隣に立つのでは???”




貴方には私ではなく もっとふさわしい方がいるはずではといつも思っていた

考えていた

それごとに貴方は怒り、私を求めてくれたけれど・・・



  コンカイハ???



今回もあなたは”私”を思い出すのかもしれない

だけど思い出さないかもしれない




「・・・杏、寿郎」


彼の名を呼ぶと ふにっとした彼の手が私の手を握る

それにまた頬を涙がつたった



  ごめんね 杏寿郎

  いつも自分ばかりが忘れていて



  だけど”今回は”私があなたを思い出したよ




(だから今回は・・・)





 ( ”姉”として、



  あなたを見守っていっても・・・ いいかな?)





 だって貴方はいつも”私に囚われすぎている”







他にも目を向けていれば ”アンナコトニハ” ーー

5 私は5歳になりました→←3 姉になる



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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱   
作品ジャンル:アニメ
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ソラノ(プロフ) - あ、このページでは冨岡さんでさせないですね。2ページ目行くと思うのでそちらのほうから冨岡さん出していこうと思います。すいません (2021年5月13日 22時) (レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - ニャン寿郎vs人間の恋人(冨岡さんなど)バージョンも面白そうですよね。幽霊ネタも描きたいし、でもまだ弟ネタも鬼殺隊ネタも終わっていない現実(汗)アニメ二期もありますし気長にやりますね〜←まて (2021年3月18日 13時) (レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - wwww (2021年3月18日 13時) (レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
蒼き雪の狼(プロフ) - それ、いいっすね。 (2021年3月17日 23時) (レス) id: a80717de67 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - すいません(笑) (2021年3月17日 20時) (レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ソラノ | 作成日時:2020年12月13日 9時

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