仲良しJUMP 15

だいき ページ24

涼介side


侑「ワンツーでしゃがんで、スリーこここうして、フォーで飛ぶ」

大「ん、わかった」

侑「たったーたたん。はい！……だいき？！？！」

涼「どうしたの？」



戯れてる知念と大ちゃんを横目にみんな休憩したりストレッチしたり、雄也は1人でフリ確認してる中、響く知念の声と様子のおかしな大ちゃん



侑「ねぇ、だいき？だいき…」

慧「知念揺すっちゃだめ」

侑「ボクのせいだ…」

宏「…大ちゃん聞こえる？」

慧「知念のせいじゃないからね。ここはBESTに任せて、7は外でね」

雄「有岡くんちょっと体制楽にしようね。」



目の前で倒れた大ちゃんを見たのは初めてでみんな正気ではないけど、年上の2人の落ち着きには敵うことなく、動揺してる知念をさらにパニックにさせないように、俺自身も落ち着けながら、裕翔と楽屋に向かう。



侑「ボクのせいだよ…どうしよう…」

涼「知念のせいじゃないよ」

裕「びっくりしちゃったよね」

侑「でも…っ…だいきたおれちゃった…」



大粒の涙と鼻水を流しながら泣いてる知念。

誰のせいでもないんだから泣くなよ。なんて言っても今の知念はパニックになってるから聞く耳を持ってくれない。



宏「山田ちょっと」

涼「ん？」

宏「…マネージャーが救急車読んでくれてもうすぐ来るんだけど、サイレンの音で知念もっと混乱しちゃうとまずいから、先にマネージャーと一緒に車で病院向かっててもらっていい？」

涼「おっけー。大ちゃん大丈夫そう？」

宏「わかんないけど、状況見てた伊野尾いわく頭は打ってなさそうっていうのと、嘔吐とかもないから熱中症では無いと思うし、手先冷たくて、目の裏真っ白だから貧血かな。まぁしゃがむ姿勢からいきなり立つ動作だったからね。今も意識ないというよりすやすや寝てるみたいな顔してるよ」

涼「そっか…ありがとう。じゃああと頼むね」



何事もないといいんだけど。

それより俺は知念だな。



裕「おかえり」

涼「大ちゃん病院向かうらしいから知念も一緒に行こう。マネージャー車用意してくれてるらしいからもうこのままの服で貴重品だけ持って行くよ。レッスン場が事務所内だから置きっぱでもいいって」

裕「大丈夫だからね？目こすったら腫れちゃうからねー」



こんなに取り乱した知念を見たの初めてで困惑。
でも、実際俺が知念の立場だったらこうなるだろうな。



裕「知念これだけでいい？行くよ？」


なんとか早めに移動して、サイレンの音を聞くことはなかった。

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