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お兄ちゃんはうちの高校の卒業生で、結構有名だった




祐基が言いふらしたことによって、お兄ちゃんが帰って来たことが学校中にまわっている



 




 





「はあ…」

祐「いやーまさか拓弥さんがこんな有名だったとは」

「そりゃそうだよ、だってサッカー部の元エースだよ?」

祐「拓弥さんに憧れてこの学校入ったって子もいるし」

「そんな人の妹に産まれて私はとても辛いです」

祐「なにそれ笑」


 




 





まあ案の定


飛鳥はいつもよりちょっと変



 



 





「飛鳥平気かな?」

祐「今はもう好きじゃないって言ってたけど、あれ強がってるだけだよ」

「やっぱりそうだよね…」

祐「…って、飛鳥のこと心配してる場合じゃないでしょ」

「え?」

祐「告白は?どうなったの?」


 




 




なんで祐基が覚えてるんだよ…

 








「考えてもちっともわかんない」

祐「考えちゃだめだよ、感じるの」

「くっさ…」

祐「ちょっと!」


 




 





晃「お、カツラギサンやん」
 









後ろから呼ばれて振り向くと、
まだ5月なのにブレザーを着ずにYシャツのみの吉野くんだった


 




 





祐「晃一おはよ」

晃「はよぉ〜、なんでこんなざわついてんの?」

「まあ…色々あるんですよ」

晃「ふうん、あっこれ」

「ん?」
 



 







カバンからなにかを取り出して渡してくる


あ、いちごみるく

 



 







「本当にいちごみるく…」

晃「あげるっていうたもん」

「ありがとう…」

晃「このいちごみるくは特別やで」

「特別?」

晃「俺の真心入りや」

「なにそれ笑」

晃「あ、笑ったな!本気なんやぞ!」

祐「もう晃一授業始まるよ!」


 




 



吉野くんの真心入りのいちごみるくは、
とりあえずカバンにしまうことにした








 



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作者名:まぐろ | 作成日時:2018年6月10日 14時

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