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*
匠「一人でどうしたの？」
「飛鳥は休みで、志乃ちゃんは生徒会」
匠「…そうなんだ、」
匠海くんは一瞬寂しそうな顔をしたけどすぐに戻った
「匠海くんは？どうしてここに？」
匠「俺も葛木と同じようなもんだよ、海は生徒会だし、祐基は部会で晃一はサボり」
「サボり？」
匠「晃一あまり真面目って感じじゃないから」
「ああ…確かにそんな感じする」
じゃなきゃ先生に歯向かって逃走しないし
匠「そういえばさ、」
「うん」
匠「この前、晃一と色々あったんだってね」
「えっ」
やっぱり知ってたか…！
「いや、あのね、あれはあの人が勝手に私を巻き込んだっていうか…だから私が自ら一緒にサボったわけじゃなくてね」
匠「そんなに必死にならなくても笑」
「だって…」
匠「大丈夫だよ、葛木がそんなことする子じゃないってわかってるし」
こういうことをサラッと言えてしまう匠海くん
彼のおかげで私はもう心臓がバクバク言ってます
匠「お弁当、一緒に食べる？」
「いいのっ？」
匠「もちろん」
「へへ…っいただきます！」
はじめて二人で食べるお弁当
自分で作ったから味なんてわかってるのに、いつもよりもおいしく感じるのは
きっと目の前にいる大好きな人のおかげだ
匠「葛木、」
「ん？…え、」
お弁当箱を置いた彼は、私との距離を詰めて
私の顔に手を伸ばした。
え、なに…？
彼の顔がどんどん近づく
私は思わず目を閉じると、
顎に何かが触れてすぐにそれが離れてしまう
匠「意外とベタだね」
「え…」
匠「ご飯粒」
目を開けると彼の手には私の顎についていたであろうご飯粒があった
ああ…なんだ
今日はなんだかドキドキしっぱなしだ
*
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作者名：まぐろ | 作成日時：2018年6月10日 14時
