EVER BLUE -Beginning story- (ページ29)

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・29・ -Yuki- ページ29

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なにあれ

え？まじでなに？

　

　

海「祐基」

　

　

肩を叩かれて呼ばれると、先生がすごい変な顔で見てくる

　

　

海「73ページの問題解いてだって」

祐「えっ、あっわからないです」

海「おいおい笑」

　

　

いやそんなことはどうでもいいよ

俺の頭の中は一瞬見えたAと晃一でいっぱいだ

　

しかも手つないで高速で通り過ぎてったし

　

　

海「あからさますぎ」

　

　

笑いながら俺のすっからかんのプリントを見る

　

　

　

祐「…悪い？」

海「祐基ってそんな嫉妬深かったっけ？」

祐「そりゃあ…今まであいつのまわりにそういう男いなかったから…安心してたというか…」

海「へえー…じゃあ匠海にも嫉妬しなかったわけだ」

　

　

嫉妬っていうか

なんていうか

　

　

祐「…匠海は、なんか違う」

海「なにそれ」

祐「俺がどうこう言えるような奴じゃないっていうか…」

海「じゃあ俺は？俺が葛木さんと付き合…」

祐「絶対許さない殺してやる」

海「ちょっと待ってよ笑」

　

　

とにかく

晃一に聞かなきゃ

　

　

晃「んあ？」
　

　

んあ？じゃねえわ！
　

　

海「いやだから、なんで葛木さんと廊下走り回ってたの？」

晃「せんせーに捕まりたくなくて」

海「葛木さんも？」

晃「あいつはー…なんでおったんや？」

　

　

海は可哀そう～だなんて笑いながら言ってる

匠海は眉着を下げながら笑ってる

　

　

祐「ていうか二人って知り合いだったっけ」

晃「昨日会った。なっ」

匠「ちょっとだけね」

祐「…それも知らないし」

晃「いやあそれにしてもあいつ足遅すぎやろ、引っ張るこっちが疲れたわ」

　

　

なんて楽しそうに笑う晃一を見て

いい意味でも悪い意味でも、ゾッとした

　

　

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