EVER BLUE -Beginning story- (ページ25)

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さっきの段ボールの中身を取り出して、古くなった文化祭の装飾品とかその材料を捨てる

　

この作業がまあ大変で

いやというかそれ以前に
匠海くんと二人っきりなのがもう心臓がすごいことになっている
　

平常心を保ちたいのに保てない

　

　

匠「葛木はさ」

　

　

急に話しかけられてびっくりしてしまう

それを見て匠海くんは笑った

　

　

匠「進路どうするの？」

「え？」

匠「午前中話してた時、葛木あんまり会話に入ってなかったなと思って」

　

　

そんな些細なことも気にかけてくれる

彼の口からこぼれるすべての言葉が私をときめかせる

　

　

　

「それが、まだ決まってなくて…」

匠「進学するか、就職するか？」

「うん、でも進学ってなっても、今の状態だと遅刻欠席のオンパレードになりそうで…」

匠「ははっ」

　

　

笑った

目を細めて笑ってるその顔、すごい好き

　

　

匠「でも意外だな、葛木が遅刻とか多いのって」

「なんで？」

　

　

匠「初めて会った時から、真面目そうだなって思ってたから」

　

　

そ、れは誉め言葉だよね？

だとしたらすごくうれしい

　

　

匠「あ、もしよかったらさ。今度の土曜日大学のオープンキャンパス行くんだけど、一緒に行く？」

「えっ」

匠「志乃と海もいるけどね」

「ごめん…その日予定があって…」

匠「そっか…急に誘ってごめんね」

「ううん！」

　

　

　

「で、でも！誘ってくれてすっごいうれしかったよ」

　

　

言葉を振り絞っていったら、
また目を細めて笑ってくれた
　

　

匠「じゃあまた誘うね」
　

　

“また”

　

その言葉、期待しそう

　

　

　

晃「かーいー、これ先生がお前に渡せ…って…」

　

　

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