EVER BLUE -Beginning story- (ページ18)

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祐基が校舎に入っていく姿を見ていると、
志乃ちゃんが口を開いた

　

　

志「…離れちゃったね」

「え？」

志「匠海と。悲しい？」

「えっいやだから私は別に…」

　

　

志乃ちゃんは少し悲しい顔をしていた

　

　

―志乃ちゃんは冬、小笠原くんに告白した

　

　

…でも、小笠原くんはそれを断った

　

　

　

それは私も飛鳥も驚きを隠せないことだった

　

　

小笠原くんは女の子のうわさが絶えない人で
志乃ちゃんともいい感じに見えたのに

　

　

「…大丈夫？」

志「うん、ありがと」

　

　

志乃ちゃんは優しく笑って、教室に行こうと言って手を握られる

　

教室に行くと、さすがに3年目だから顔見知りの人がいてそんなに人見知りもしなかった

　

　

飛「新学期早々これ配るってどういうことよ」

　

　

席が隣の飛鳥が担任が配った進路希望の紙をつまんでそれを睨みつける

　

　

「しょうがないよ受験生だもん」

飛「Aは進路どうするの？」

「それはまだ未定」

飛「ていうか、あんた成績平気なの？」

「…痛いところついてくるじゃん」

　

　

正直成績は危うい
　

勉強面ではぼちぼちだけど
…遅刻欠席の回数が恐ろしい

　

　

志「二人とも進路希望書いた？」

「ううんまだ」

飛「志乃書いたの？」

志「私は大学だよ」

飛「え、どこの？」

志「それはまだ決めてないけど、大きいところ受けたいなって」

　

　

志乃ちゃん頭良いもんな…

しかも今年から生徒会副会長だし
　

先生も結構期待してるみたい

　

　

「飛鳥も私にちゃっかり決めちゃうんだろうな」

飛「え、なになんの話？」

「あー進路やだなあ…」

　

　

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