1st 私のカウンセラー【utit】【srr】

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「そしたら今日はまず、このチェックリストを書いてもらってもいいかな」

『わかりました』

「正直に書いて大丈夫だからね、親に連絡もしないし」

『ありがとうございます...』

なんのチェックリストだろうと思いつつ、正直にチェックをつけていった

「お、終わった？」

『はい、終わりました』

と言って紙を先生に渡す

「これは...うん...そうだね....」

難しそうな顔をした先生に私は胸騒ぎがしてくる

「適応障害か、自律神経失調症だと思う」

適応障害は聞いたことがあったが、他方は聞いたことがなかった

理解できずにいるとそれを察したのか先生が説明をしてくれた

「まずこの2つの病気は判断がすごく難しくなってくるから今はまだどっちか確定させることはできないけれど...

自律神経失調症は、環境とかのストレスが原因で自律神経が不安定になって体に不調が出ること

そして適応障害はその身体的な不調に加えて抑うつとかイライラとかの精神症状や、依存などの社会的問題行動が出てくるんだ」

『なるほど...』

「Aさんは、...自傷行為をしているから適応障害の可能性が高いと見ていいと思う」

『適応障害...』

「治すには可能な限り環境の調整をして

ストレスを減らした状況に適応させていくことが必要だけど...

ストレスの原因として親が関わってきてるから環境の調整が難しくなる

だから、少量の抗うつ薬や抗不安薬を使うことと、俺がAさんの心身のバランスを整える手伝いをして治療していくことになると思う

どうする？

無理に...とは言えないからさ」


治さなきゃいけないと頭の中では分かっている

ただ自分が適応障害だということを頭が否定したがってる

これからどうやって生きていけばいいのだろうかとどんどん悲観的な感情が溢れてしまっていく

するとそんな私の不安定な心を見破ったのか、一ノ瀬先生が口を開いた

「大丈夫、大丈夫だよ、これから一緒にゆっくり治していけばいい」

今ここで逃げてしまったらきっと一生このままだ

それに成瀬に今まで以上に迷惑をかけてしまうかもしれない

それにきっと


きっと、一ノ瀬先生は悪い人じゃないとなんとなく思った

自分と似ている感覚がした


様々な考えを巡らせ

そして私は顔をあげて先生と向き合い、答えた

『一ノ瀬先生、これからよろしくお願いします』

「うん、よろしくね」

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