表参道高校合唱部!【彼と彼女の関係は】

11話 恋 ページ13

ぐるっと部屋を見渡す。
すると、美子がいない。

障子が少しあいていて、そこに里奈と優里亞がいる。
何かをしていたであろう里奈と優里亞。
コソコソとしていた２人が急に部屋に入ってくる。

『ちょ、ちょちょ、どーした！』

「しぃ〜！」

意味のわからぬ私と真琴。

２人で頭の上にはてなを浮かべていると、

ガラッ、ゴロンッ

美子が部屋に転がり込んできた。

え？
転がり込んで？

なんだなんだと私と真琴は顔を見合う。

里奈と優里亞はニヤニヤしながら美子の肩に腕を絡める。

「美子って部長のこと…好きなの？」

『そーなの！？』

「はぁ！？何がー、誰がー誰にー…？」

あ、これは好きだ。
いーなーいーなー！
美子可愛いからなーーー！

「今の会話、丸わかり！」

「しかも朝からビシバシ意識してたもんねぇ、部長のこと」

それは初知り！

「え、え、Aちゃん知ってた？」

『知らないよ！初知りだよ！』

だよねぇと真琴は言う。

「うぅ、やっぱ、分かる…？」

「バレバレ。」

好きなんだ！

「Aちゃんは好きな人いる？」

『ど、どーした真琴』

「恋とか、分かんないんだよね」

『いるよ、好きな人。』

快人くん。
好きなんだよ。
でもね、真琴。
真琴が来てから快人くん、真琴のことしか見てないんだよ。

苦しいよ。

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