検索窓
今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:158,863 hit

9話 練習 ページ11

「こんなの初めてかもしれない」

「そーだよねー」

女子の部屋に荷物を置いて階段を降りていく。

『楽しみだねー』

後ろに真琴と成実ちゃんがいないことに気づかないまま私は歩き出した。









「よーし、お前ら元気にのびのびと思いっきり声出して歌うんだぞ〜」

「「はい!」」

有明先生の指揮で皆が歌い始める。
こんな気持ちい所で歌うのは初めてで、とても楽しい。

歌の途中、真琴がスキップをしながら有明先生な近づく。
皆もそれに合わせる。
もちろん、私も。







「よしっ、じゃ景色を楽しむために10分!」

有明先生の突然の言葉に皆まだ歌い足りないかというように反論する。
でもやっぱり景色が見たいのか歩いていった。

私はというと、行こうと思ったのだけどやめておいた。
落ちたら怖いし。
ここからでも見れるし。

『隣、座っていい?』

「あぁ、いいよ」

肩で息をしている快人くんの隣に腰掛ける。

「お前具合でも悪いのか?」

お茶を片手に有明先生が私とは反対側の快人くんの隣に座った。

「あ、いやー全然元気ですけど」

元気と言ってる割にはまだ肩で息をしている快人くん。

「ほんとです」

疑うかのように快人くんを見つめる有明先生。
そんな有明先生に快人くんは笑顔を作った。

「なーらいいけど。」

有明先生は立ち上がり、歩き出す。
あれ、お茶それ自分のだった系?

「夏目、隠し事を癖にするなよ?嘘に慣れるな。声が濁るぞ」

そう言った有明先生は快人くんにお茶のペットボトルを投げた。

私の視線に気づいたのか、快人くんは私の頭をポンポンした。

「ほんとに大丈夫だから。A、そんな顔するな」

その言葉はまるで、快人くんが自分に言い聞かせているようだった。

10話 本当に→←8話 山の中



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

天空(プロフ) - アミーイさん» ありがとうございます!頑張ります! (2015年9月9日 12時) (レス) id: b7aadead77 (このIDを非表示/違反報告)
アミーイ - どんどん書いてください。私、楽しみにしています (2015年9月8日 21時) (レス) id: f377129df1 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - そらさん» これかバンバン更新していきます! (2015年9月7日 17時) (レス) id: b7aadead77 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - るんさん» たくさんコメントありがとうございます!頑張ります! (2015年9月7日 17時) (レス) id: b7aadead77 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - ニコさん» 頑張ります!応援お願いします! (2015年9月7日 17時) (レス) id: b7aadead77 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天空 | 作成日時:2015年9月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。