Citrus#83 ページ40
『…ん、ぁ』
「矢水さん？！先生矢水さんが！！」
「矢水さん？起きたかい？！」
『あ…せんせ、』
「いやいや起きないでくれ、そのままでいいんだ」
体を起こそうとするとその場にいる医師、看護師の全員に必死で止められた。
気づけば点滴やいろんな管が腕に刺さっていて動こうにも動けない。
「よし、まず名前と年齢言える？」
『矢水A、15歳です』
「家族の名前は？」
『父の
「ちょっと目確認するよ…うん、大丈夫だね」
看護師さんたちにベッドと点滴ごと動かされて個室へ移動する。
「倒れた時のことって覚えてるかい？」
『廊下にいて…それで考え事してました』
「そうか、いや実は個性を使ったんじゃないかと考えたんだんだけどね。脳が活発に動いていたからね」
『そう…ですか』
「高熱と蕁麻疹があった後、一気に頭を働かせようとしたせいでまた熱が上がってしまったんだろうね」
『…はい』
「しかもお腹を抱えて倒れて吐いてたんだよキミ。何をそんなに考えてたんだい？」
言えない、いくらこの人が私の考えを読めたとしても心配している親の前でそれは言えない。
『…ちょっと、みんなのこととか心配になっちゃって』
「過度なストレスはただでさえよくないのに病み上がりの時なんて死にかけに毒みたいなものだ。お腹が痛かったのは胃のあたりかい？」
『はい』
「ストレス性の胃炎だとは思うよ。薬出しておくから点滴が終わったら受付きてね。後は新幹線で家に帰ってリラックスできる環境で寝るのが一番の薬さ」
『…ありがとう、ございました』
「じゃ、お大事にね」
嘘は言ってない。心配だったのは事実だ。
…そういえば、いま何時なんだ。ばくごーくんは？切島君は？百ちゃんは？
『看護婦さん、今何時ですか？』
「今ちょうど18:30になったところよ」
だから外が暗くなり始めてるわけだ。
点滴を見上げると後ちょっとで終わる。このままいけば切島君の約束に間に合うはず。
看護婦さんがいなくなった隙に片手でカバンを探りスマホを出すとロック画面に大量のメッセージが入っていた。
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翠蒼(プロフ) - エリカさん» 面白いと言っていただけて光栄です！更新できる限りガンガンしていくのでよろしくお願いします(^ ^) (2017年6月26日 23時) (
レス) id: 192907da57 (このIDを非表示/違反報告)
翠蒼(プロフ) - 遥燈さん» アァァ！！！コメントありがとうございます！本当に励みになります＾V＾ (2017年6月26日 23時) (レス) id: 192907da57 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - やばいです。このお話面白すぎます。ほんと好きです。更新されるのを楽しみに待っています！！これからも頑張ってくださいっ！（≧∇≦） (2017年6月25日 20時) (レス) id: 720530e6d1 (このIDを非表示/違反報告)
遥燈(プロフ) - めっちゃこの話好きです。更新楽しみにしてます。頑張れ！！ (2017年6月25日 11時) (レス) id: af6572da72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠蒼 | 作成日時：2017年6月24日 6時
