Citrus#82 ページ39
百ちゃんのところから逃げるようにデクくんのいる病室へと向かう。
私はばくごー君を信じてるし、プロを信じてる。
…でも轟君の言ったことが本当なら。
私の両親が助からなかったと、見捨てたように言ってたのなら。
それがエンデヴァーさんだけだとしてももしかしたらが連鎖してプロ全体を疑ってしまう。
エンデヴァーさんやプロヒーロー達より自分がいったほうが早いんじゃないか、確実なんじゃないか。
『確実ってなんだよ私…！』
相手はプロだ、私は一体何様なんだ。そう思っても思い切れなくて、考えれば考えるほど疑心暗鬼になる。
もしかしたらばくごーくんを助けるのも利益のため、見返りがあるからなんじゃないか。
ばくごー君は今すぐにでもヒーローのサイドキックになってもおかしくないくらい強いし、有名人だし。
それにあの時合宿場所を知ってたのは先生たちだけだった。ということは内通者がいる。
『…もうやだ…』
あの怪我を負ってまでも私たちを守ってくれた相澤先生にこの気持ちを持つのが辛い。
プロを疑うことが相澤先生たちをも疑うことにつながるなんて。
また疑ってしまう、予感を当ててしまいそうな自分が嫌だ。
『ぅっ…グズッ、』
「ちょ、患者さん？大丈夫ですか？」
『だ、大丈夫、です、ズッ、グスッ』
こんな時オールマイトはなんて言うだろう、デク君ならなんて言うだろう。
ばくごーくんならどう吹き飛ばしてくれるだろう。
あぁもうやだ胃が痛い。悩みすぎて蕁麻疹がまた出そう。
廊下の手すりを辿りながらデク君の病室へと足を進めようとしても動かない。
『ごほっ、』
泣いてむせると胃酸が出てきて口から垂れる。
うわ、朝食のトマトっぽいの出てきた気がするんだけど。
「っ、きゃぁ！！？誰か！患者さんが！！」
大丈夫、そう言おうとしたら代わりにか細いヒューッという息が出てきた。
「矢水さん？矢水さんね！？しっかりして！今先生が来ますからね？！」
『ヒュッ…っ、』
目がだんだん閉じてくる。顔や体に熱を持つのがわかって冷たい床に倒れこむ。
「だめよ寝ちゃ！目を開けて！！ベッドに戻るまでしっかりよ！？いいわね？！！」
…そんなこと言われても。
だめだ、猛烈に眠い。
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翠蒼(プロフ) - エリカさん» 面白いと言っていただけて光栄です！更新できる限りガンガンしていくのでよろしくお願いします(^ ^) (2017年6月26日 23時) (
レス) id: 192907da57 (このIDを非表示/違反報告)
翠蒼(プロフ) - 遥燈さん» アァァ！！！コメントありがとうございます！本当に励みになります＾V＾ (2017年6月26日 23時) (レス) id: 192907da57 (このIDを非表示/違反報告)
エリカ(プロフ) - やばいです。このお話面白すぎます。ほんと好きです。更新されるのを楽しみに待っています！！これからも頑張ってくださいっ！（≧∇≦） (2017年6月25日 20時) (レス) id: 720530e6d1 (このIDを非表示/違反報告)
遥燈(プロフ) - めっちゃこの話好きです。更新楽しみにしてます。頑張れ！！ (2017年6月25日 11時) (レス) id: af6572da72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠蒼 | 作成日時：2017年6月24日 6時
