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照れた顔を腹筋に押し付ける。
「お前はいつも現実的で、夢を見過ぎない」
「うん」
「それが世間一般で可愛くないと称されても、」
「一言余計じゃない？」
「一般論の話だ、俺はそうは思わない。むしろそこが好きだ、信頼できる」
そういえばそんなようなことが宗介が出ていくときに置いていった手紙に書いてあったような。
聞けと言われてしまったのでそこから宗介の言葉が終わるまで淡々とした相槌を続ける。
「俺の視野が狭くなったときに目を覚まさせてくれる、希望をくれる」
「うん」
「俺が辛いとき一緒にそれを背負おうとする強いところが好きだ」
「うん」
「正直で常に前を向いてる」
「うん」
「自分の弱さに向き合う勇気がある。それを誇示したりしない、謙虚だ」
「うん」
「だから、」
太い腕のホールドが解かれて一歩後ろに下がると宗介の目が揺らいだ。
「お前以上の女に出会うことは早々ねぇだろうし、これからもお前を好きになる気しかない」
言われたことのほとんどが手紙に書いてあったはずなのに、改めて宗介の声にして言葉を投げられると恥ずかしいし照れくさい。しかも心底真面目なその顔が拍車をかける。
「なにその自信、」
「自信じゃなくて確信だ」
高校三年生の、まだ子供にカウントされる年代の口約束ほど信頼できないものはないのに。
宗介がいうと途端にそれが真実のように思えてしまうから怖い。
「…そこまで言われるとむしろ悪いところが気になる」
「たくさんあるぞ。頑固、決めたことは覆さない、意固地になって人の話を聞かなくなる」
「その言葉、そっくりそのまま自分に返ってきてきてることわかってる？」
特大ブーメラン、そういえば言葉の代わりに水が返ってきた。しょっぱい。
「…でもそれがお前のいいところでもある」
これ以上聞いてられないので水をかけて先ほどの宗介のように「お返し」と笑う。
「お前なぁ…」
「宗介は真面目でガサツだけど実は人のことよく見てて、計算高いと思われるかもしれないけど現実をちゃんと見てて、無愛想で優しい完璧主義者」
「途中悪口混ざってるぞ」
宗介のゴツゴツとした大きな手の甲を親指でさする。お互い海水で濡れた手は暖かい。
「その上で夢も目標も見つけられる。そこが好き、大好き」
「そりゃお前にだけだ」
「そういうところも好き」
＿＿唇が触れ合って目が合う。宝石のような目には私と海が映っていた。
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置物娘OLDCODEXにハマりかけ(プロフ) - いえ、とても面白かったです！ (2018年12月22日 11時) (
レス) id: 07cbb82d44 (このIDを非表示/違反報告)
翠蒼(プロフ) - お久しぶりです！グダグダになるかもしれませんが最後までお付き合いください！ (2018年12月22日 2時) (レス) id: 8de9e0189a (このIDを非表示/違反報告)
置物娘OLDCODEXにハマりかけ(プロフ) - お久しぶりです。小説面白かったです！主人公ちゃんが今後、宗介とどう歩むのか気になります (2018年12月21日 16時) (レス) id: 07cbb82d44 (このIDを非表示/違反報告)
翠蒼(プロフ) - Miyuckyさん» こちらこそ初めまして！応援ありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉ更新に波はありますが、最後まで頑張ります！これからもよろしくお願いいたします！！ (2018年8月3日 7時) (レス) id: d7b61196d7 (このIDを非表示/違反報告)
Miyucky(プロフ) - 初めまして！いつも陰ながら応援させて頂いてます！本当毎日読むのが楽しみで、(あ、今日話数多い！)とか、(あ、今日は更新ない...)と、1人で画面に一喜一憂しています。(笑)楽しみにしてるので、これからも頑張ってください！！ (2018年8月3日 0時) (レス) id: 2a420235d5 (このIDを非表示/違反報告)
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