第1話【少女の名は"凪"】 ページ2
ここで最初に整理しておこう
この凪という九尾は、私が考えた空想のキャラクターだ
私が最も尊敬し、理想とした存在
何故この姿になったのかまでは覚えていないが、今こうやって冷静に物事を考えられているのは、凪の性格的なもののお陰だろう
常に笑みを絶やさず、周りからも好かれる愛嬌とコミュニケーション力
しかし、彼女の頭の中は誰にも分からないような異次元レベルな思考が飛び交っている
ゲームやアニメに居たらまず黒幕に近いような存在。それがこの凪である
「…この姿になったのは喜ばしい限りですが、さて、ここはどこなんでしょうか?」
ベタな転生物語…とまでは考えたがそれにしても見覚えのないところである
王道的なものは知ってるアニメ、漫画の世界に転生…なんてこともあるだろうが
どうやらそうではなさそうだ
でも、この状況を私は心の底から楽しんでいるようだ
口元が緩むのを感じる
ゆらゆらと尾が揺れ、気分もいい
「折角ですから…楽しまなくてはなりませんよねぇ…?」
ここからの行動は早かった
まずは世界を知ること
どんな種族が居て、どんな文化があって
魔法や魔術などなど…さまざまなものを見て聞いて過ごす日々が何年も、何百年も続いた
気づいた頃には、この世界の誰よりもこの世界を知り、その仕組まで理解してしまった
そして、彼女は小さくつぶやく
「ふふふ…さぁ、ここから物語が始まるわ」
くすくすと優雅に、美しく笑みを溢す
「私を退屈させないでくださいね…?」
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作者名:神威空 | 作成日時:2021年5月6日 22時