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8 客 ページ9
夏目視点
家に帰ってきたのはついさっき。
塔子さんは買い物へ出かけているらしい。
滋さんはまだ帰ってこないし、ニャンコ先生はどこ
へ行ってしまっているので、家には俺一人だけ。
「ごめん下さい。」
玄関から男の声が聞こえる。
「はーい」
応えながら玄関へ行く。
誰だろう。
疑問を抱きながら鍵を開けると、涼しい風が少しだ
け入ってきた。
「どちら様でしょうか？」
開けても返事はない。
そして、影もない。
まさか⁉
ダッ、ダッ、ダッ
…階段を誰かが上る音がする。
あの男の声は妖怪の声だったのか！
俺は急いで階段を駆け上がった。
しかし、そこには誰もいなかった。
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作者名：トロみん | 作成日時：2017年4月22日 0時
