【夏目友人帳】桜舞う頃に (ページ8)

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夢主視点

お昼頃、社に使い魔が帰って来た。

散歩にも飽きたので私は10時過ぎに帰っていた。

どうやら青年に話しかけられたらしい。

話しかけられて焦って飛び出してきたのだが、姿を

見失ってしまったので、捜していたそうだ。

「青年は見つかったのか」

と聞いてみると、首を横に振った。

「高校は見つかったのか」

と聞くが、まだ首を横に振る。

「何か収穫があったのか」

と聞くと、首を大きく縦に振った。

筆を持たせると、何やら描き始めた。

家っぽいものを描いている。

「もしかして、家が見つかったのか」

と聞くと、とても大きく首を縦に振った。

私は奴の頭を撫で回した。

これで名前を返してもらえる。

そう思うと嬉しくなった。

あの方に、名前を与えられた時のことが今でも鮮明

に蘇る。

レイコはまだ、この世界にいるのだろうか。

いるのならばまた、話してみたい。

今日、早速行ってみようか。