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うらた君がお風呂からあがってくるのを待ってる間ゲームしててんけど、どうしても耳のことが気になって調べて見ることにした。
坂「少年、狼耳……って出るわけないやんなぁ…」
色々目を通しても絶対関係無いものしか出てこなかった。でも一つだけ気になるものがあった。
坂「ん？人狼……人の姿をした狼。それを人狼、または狼人間という。人狼は人の肉を好み、周辺の村を襲っては人の肉を食べていた。」
怖っ…ってことはうらた君も・・・
う「あ、あの。」
坂「っ！？あ、あがったんか。」
う「はい、お風呂ありがとうございました。」
坂「ええよええよ。湯加減とか大丈夫やった？」
う「はい、ちょうどよかったです！」
フードを深く被って表情はあまり見えないけど、声的に喜んでいると思う。この子が人肉を食べるなんて考えられへん。
う「あの、一つ聞いてもいいですか？」
坂「なんや？」
う「どうしてフードがある服を選んだんですか？」
坂「あぁそれは、うらた君がフード深く被ってたから、顔とかあんま見られたくないんかなぁって思ったんよ。」
う「そうですか。」
君の耳を隠すためって言ってたら、どうなってたんやろ。バレたから食べてやる！みたいな事になってたんやろか？
う「・・・別の理由で深く被ってる、って言ったらどうします？」
坂「え？」
そう言うとうらた君はフードを掴んだ。そして
ﾊﾟｻｯ
う「実は僕……狼、なんです。」
フードを取った。しかも服の中に隠していたのか尻尾も後ろから出てきた。そして悲しげな顔をして口を開いた。
う「びっくりしましたよね。人じゃないなんて。」
坂「う、うん。」
う「怖いですよね。昔から人を食べるって言われてる人狼が目の前にいたら。」
坂「・・・。」
う「なので、僕の服どこにありますか？着替え直して今すぐ出ていこうと思うので。」
今にも泣き出しそうな顔で言ううらた君。ここを出ても行き先なんて無いはずなのに、わざと正体を見せて俺を脅してるつもりなんか？……上等や。
坂「・・・捨てた。」
う「え…」
坂「そして今から君の家はここや。出ていく必要は無いで。」
う「え、でも。」
坂「うらた君は俺を食べようと思ってる？」
う「っ！そんなことありません！！」
坂「ならええ。もし俺を食べる気やったら出て行ってもらおうと思ったけど、無いんやったらここに居り？」
う「でも、坂田さんの迷惑に」
坂「ならへんならへん。」
う「で、でも…」
うーん、しぶといなぁ……そうや！あの手を使うか！
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作者名：八雲橙 x他1人 | 作成日時：2019年10月8日 10時
