見守る人たち1 ページ8
加藤Side
Aに昼休みに保健室に来るように言ったから、俺も行かないと。
午前中過ごしてみての感じたことを聞いておきたい。
勉強のことも大変だろうし、クラスの人間関係のことも大変だろう。
特に人間関係はお互いに難しい歳頃だ。
1学期担任をして、ウチのクラスの生徒は良いヤツばかりだってことは分かってる。
でも、小学生じゃあるまいし、すぐに仲良くなれるなんてことはないだろう。
俺が首を突っ込むところじゃないのは分かっているけど、やはり心配で気になる。
保健室を目指して歩いていると、向こうから移動教室から戻る途中のウチのクラスの生徒達が来るのが見えた。
「やから、さっき話しとったし、ピーが適任やろ。」
「そうだって！
ウチら初対面に近いし、いきなり声かけたってAちゃんだってビビるじゃん。」
聞き耳を立てるつもりじゃ無かったが、Aの名前が出たから少し会話を盗み聞きしてみる。
「うん、かと言って亮は関西弁だから怖いし。
やっぱりピーでしょ。」
「ちょっと待て、関西弁が怖いってどういうことやねん。
お前ら関西に住めへんぞ。」
なんの話をしてるんだ？
「別に住むつもりないから。」
「あーもー！うっさいわ！
とりあえずピー、熱出せ。そんで保健室行ってこい。」
「分かったって。まぁ、俺も気になるし心配だから。
……いや、ムリ。本物の熱は出せないわ。」
「どーでもええわ！
誰がホンマに熱出せ言うたねん！
はよ行って様子見てこい！」
「はいはい。じゃ、いってきます。」
話の流れ的に、Aが保健室に行った？
そして、誰かが様子を見に行くってことになり、山下が選ばれたのか。
それにしても保健室にいるって、Aはどうしたんだろう？
俺も早く行かないと。
でも今、錦戸達の命令で山下が様子を見に行ったんだよな。
だとしたら、俺はいない方が良くないか？
みんなと親しくなるチャンスでもある。
ヒヤヒヤするけど、ここは様子を見よう。
そう思って保健室の近くで様子を伺うこと数分、2人が保健室から出てきた。
Aは保健室に呼び出されていたことを忘れているだろうが、いまここで呼び戻すことはしない方がいいだろう。
俺は保健室の中に入って、いま何があったのかを聞こう。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←1歩
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
s.s1103(プロフ) - 早く続きを読みたいです。更新楽しみにしてます！ (2021年10月27日 1時) (
レス) id: 78b3ca447f (このIDを非表示/違反報告)
彩紅蘭 - お気に入りです！応援してます！更新､頑張って下さい！ (2019年5月9日 1時) (レス) id: 59a4f60278 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：作者 | 作成日時：2018年12月28日 11時
