初めての英語の時間 ページ3
「Hello everyone！」
手越先生が入ってくると、教室の女の子達が色めき立った。
なんというか、オーラがキラキラしている。
手越先生とみんなのやり取りを聞いているうちに、なんだかイライラしてくる。
「ダメだ、アレルギーかもしれない。」
「手越先生が？珍しいね。」
山下くんは驚いた顔をする。
「じゃあ、今日の朝、登校するまでのことを5分間、隣の人と英語でお喋りしてね！
スタート！」
開始早々しんどい。
中学の時から、英語はダントツで苦手だった。
高校入試から数カ月、英語なんてずっとご無沙汰してたし。
しかも、山下くん英語得意すぎかよ。
なんかスラスラ喋ってるけど、何喋ってんのか分かんない。
「じゃあ、交代！」
手越の声がして、私の番になる。
だけどもちろん、英語なんて話せない。
無言の気まずい時間に耐えていると、手越がこっちにやってきた。
「やっぱ難しい？」
「あ、えっと…」
返答を用意していなかったせいで、わたわたする。
「無理しなくていいよ。英語苦手だもんね。」
「なんでっ…」
「入試の点数も中学生のときの成績も、全部確認しておいたからね。」
こんなところで意外とマジメなの？
というか、あんな点数を見られていたかと思うと恥ずかしい。
「今日の朝、何時に起きたの？」
「えーっと…5時前です。」
「「早っ！」」
手越だけじゃなく山下くんまで驚いている。
「ちなみに、なんでそんなに早く起きたの？」
「学校行くの楽しみで、早く目が覚めちゃって。」
自分でも小学生かって思うけど、楽しみで楽しみで昨日はよく眠れなかった。
「あ、そんなに俺に会うの楽しみだった？
……ごめん。なんだコイツ？みたいな顔で見ないで。」
だって思ってるんだもん。
なんて話をしているうちに、5分のタイムリミットが来た。
「そろそろ時間だ。
シゲにも話しておくけど、補習しといた方が良さそうだね。」
「英語も？」
「このままじゃこの先大変でしょ。」
ありがた迷惑、その2。
英語は訳が分からない呪文のように聞こえて、すぐに眠くなってしまった。
意識がはっきりしてきた頃には、もう終わりの挨拶をしていた。
えーっと、次は体育か。
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s.s1103(プロフ) - 早く続きを読みたいです。更新楽しみにしてます！ (2021年10月27日 1時) (
レス) id: 78b3ca447f (このIDを非表示/違反報告)
彩紅蘭 - お気に入りです！応援してます！更新､頑張って下さい！ (2019年5月9日 1時) (レス) id: 59a4f60278 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年12月28日 11時
