掌を合わせて【男主】 (ページ50)

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切島くんと鉄哲くんの試合が始まって少しした時に勝己は静かに立ちあがって、控え室に向かった

お茶子ちゃんが心配なのはクラス中みんな同じようで、でもここで女の子だから力出し切らないっていうのは良くないよね

出久は試合に熱中していて勝己が動き出したことにもお茶子ちゃんの緊張にも気がついてなさそうだった

「「お茶子ちゃん。勝己は相手が女の子だからって妥協したりしない。だから、っていうのもおかしいけど、ちゃんと見てるよ！応援してる！」

不安でこわばった表情のお茶子ちゃんは無理に笑って控え室に向かった

勝己も緊張してないわけじゃないだろうな
何が起きるかわからないし、相手の個性を全て把握できたわけじゃない

葉「なんだか、こんなに話すのは初めてな気がする！」

勝己とお茶子ちゃんの対戦が終わってグラウンド調整の間になぜか盛り上がってしまっている

芦「たしかに、いつも爆豪といるか本読んでるかで話しかけづらいし！」

「「そう？俺は出久からちょくちょく話聞いてて、みんなと話した気になってた」

上「ほんと似てねえよな」

切「一人称、俺だしな」

耳「雰囲気がぜんぜん違う」

「「ﾊﾊﾊｯそんなにみんなに見られると恥ずかしいな」

葉「緑谷と爆豪と3人で帰ってる時と教室いる時の空気感全然違うよ〜！」

「「そうなの？？知らなかった」

常「しかし、爆豪は緑谷弟といる時と緑谷兄といる時の態度が違うような気がする」

「「常闇くん、痛いところついてるね。出久が優しい故のね、あれなんだよ。でも俺も幼い頃、勝己にいじめられてたよ笑」

そんな話をしてると一斉にみんながグラウンドの方を向いて、急に頭に重みがのしかかり、勝己の匂いがした

「「人の頭、鷲掴みにしないでくれるかな？」

「「勝己、ちょっとヒヤヒヤだったんじゃない？お茶子ちゃんガッツある感じでかっこよかったね」

爆「…デクの野郎の仕業じゃねえってよ」

知ってたけど特に何も言わないでおこう
本当に勝己ヒヤヒヤしてたんだな
あんだけ文句言われちゃったしな

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