害悪リスナーさあたちゃん。【 skt 】【 usss 】 (ページ9)

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楽しみ、ページ9

歓声に囲まれ、ステージに出る。この瞬間、私の色の青がとても綺麗に見える。きらきら、と揺れるペンライト一つ一つに魅力を感じる。

私はこの瞬間が好きだ。皆が私を見る視線が。心地の良い、憧れの視線。

自分が世界でいちばん可愛くなれた気がして、世界でいちばん好きになってもらえてる気がして。思わず頬が緩んでしまう。

なのに、

『 ..え、』

ふと鳴ったシャッター音。思わず声が途切れる。私の生活を邪魔する音。

いやだ、いやだ、こんなの...幸せだったのに

「るい？...ごめんね、皆！ちょっと時間空いちゃうかも〜..！」

きながそう言い、私を舞台裏へと連れていく。張本人の私は、口元を抑えながら汗を流す。冷や汗だ。

「 ..どしたの。ファンの子困ってたよ。」

『 ..シャッター音が聞こえた』

「は？なに、盗撮ってこと？」

『たぶん..わかんない、こわいよ.. 』

「 ..とりあえず今日はやりきるよ。これ終わったら、次のライブまで間あるし。ほら、集中！」

『わかってる..私たちにお金使って逢いに来てくれてるんだもん..それ以上の幸せを渡さなきゃ.. 』

「ま、無理なら合図出してよ。ソロほんとは2曲だけど、3曲アカペラでうたうからさ」

..だれ？私を撮ったのは、だれなの？