妹みたいな ページ4
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「今日はお終い！帰る準備してー」
チャニヒョンの言葉にみんなして床に座り込んだり、ソファにぎゅうぎゅうになって腰をかけていた。かく言うおれもその一人で、先に座っていたソラの隣に座り込んだ。
「あー、疲れたー」
「もう帰るだけだぞー早く準備しな〜」
「ネ〜」
水を飲んで一息ついて、本当に帰る準備を始めなきゃな、とかそれでも面倒だなと思っていたら、ソラのいる方からこつんと一度肩に当たって、どうしたんだろうとソラの方に目線を向けると、そのままおれの肩に頭がゆっくりと乗っかったのだった。
「……ソラ？」
声をかけても返事はなくて、その代わり寝息を立てていてすぐに寝てしまったんだと気づいて驚いた。
練習生の頃から仲がいい方ではあったんだろうけど、ソラにこうやって頼られるというか、こういった姿を見せてくれることが少なかったからなんだか嬉しくて自然と頬が緩んでしまった。
「ソラ、寝ちゃった？」
「あ、はい……本当にさっき」
「ヒョンジニもそこ座ってていいよ。荷物あそこにあるだけ？」
「え、いいんですか？」
「うん、そのままソラのこと支えてあげてて」
ニコニコと笑ってできる限り小さくそう言ったチャニヒョンがおれの荷物とソラの荷物をまとめていて、持ってきてくれた時に「ありがとうございます」とお礼を言うと、なんてことないと言ってソラが眠っているところをちらりと見ていた。
同い年だけど普段はどこか大人っぽく見えていて、物静かというわけではないけどはしゃぐことも少ないから、鏡に映る目を瞑って寝ている姿を見て結構子どもっぽいなと思うと綺麗よりもかわいく見えてくる。
チャニヒョンがもう練習室を出るというから、気持ちよさそうに寝ているソラを起こさなくてはならなくて少し胸が痛む。仕方なしに少し身体を揺すってソラ、と名前を呼ぶと小さく声を出して「うん」なんて返事をしたけど、目が開かなくて。
「ソラ、もう帰るって」
「起きないの？」
「うん、ダメみたい」
「あんまり眠れてなかったみたいだよ」
「まあ、だろうね……」
「ヒョンジナ、荷物もってあげるよ。おぶってあげたら？」
リクスがそう言って、時間も時間だからとソラに声をかけて背中に乗ってもらって練習室を後にする。スタッフの人に声をかけて会社を出ようとしたら耳元で「ヒョンジナ」とソラに小さく名前を呼ばれたのだった。
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作者名：さくらんぼ
| 作成日時：2023年10月21日 10時
